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ワコム、製品情報管理システム『SmartPDM Ver3』を発表

1999年06月01日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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(株)ワコムは、PDM(Product Data Management:製品情報管理システム)ソフト『SmartPDM Ver.3』を発表した。主に製造業の部門規模をターゲットとしており、Windowsをベースとしたドキュメントファイルや3DCADデータを管理するためのデータベースを構築するもの。

『SmartPDM Ver.3』画面
『SmartPDM Ver.3』画面



同ソフトは図面などのグラフィックデータ、仕様書などの各種ドキュメントを一元管理するもの。製品の開発に伴いデータに加えられる改変を記録する履歴管理機能、各種のデータを効率良く保存するための書庫機能を有し、CADソフトなどのアプリケーションから、シームレスにデータベースに接続できるという。今回から従来のWindows 95とNTに加え、Windows 98にも対応するようになった。これにより、COM(Component Object Model)/DCOM(Distributed COM)に対応し、CADデータとのシームレスな運用連携が可能になったという。

オプションで用意されるSmartFlow機能は、LAN環境下で稟議書などの作業フロートチャートを共有するもの。管理者は、データ未処理/処理済といった作業の進行状況を確認できる。また、フローチャートに従って、各作業段階の担当者にデータをメールで送ることや、作業担当者に対しデータの差し戻し/連絡といった作業をフローチャートから発信することもできる。

セキュリティーも強化されており、任意のユーザー/管理者だけが、特定のオペレーションを確認/編集できるという設定も可能になっている。

動作が確認されている対応アプリケーションは、ソリッドワークス・ジャパン(株)の『SolidWorks』、オートデスク(株)の『AutoCAD』、(株)ワコムの『φSTATION』、マイクロソフト(株)の『Word』と『Excel』など。オートデスクの『AutoCAD 2000』への対応も予定されている。

対応するデータベースは、Oracle8、InterBase 5.5、SQLServer 7。発売開始は9月を予定し、価格はスタンドアローン版が     37万7000円、5ライセンスパックが240万円。SmartFlow用サーバー用パックが165万円、SmartFlow用クライアント用パックが14万3000円。

SmartSolutions社CEOのAvinoam Nowogrodski(アビノアム・ノボグドスキー)氏
SmartSolutions社CEOのAvinoam Nowogrodski(アビノアム・ノボグドスキー)氏



『SmartPDM』の開発を行なうイスラエルSmartSolutions社CEOのAvinoam Nowogrodski(アビノアム・ノボグドスキー)氏は、4月に仏ダッソーシステム社により同社が買収されたことを発表。大手の買収により、同社が市場における競争力を付けたことを強調した。なお、ダッソーシステムが開発するPDMソフト『ENOVA』とは、対象とするシステムの規模が異なるため(『ENOVA』は大規模グループ向け)、棲み分けができるとした。

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