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ノベル、『NDS for NT 2.01』と『BorderManager Enterprise Edition 3』を発売

1999年06月01日 00時00分更新

文● 編集部 清水久美子

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ノベル(株)は、Windows NTに対応したディレクトリーサービス『NDS(Novell Directory Services) for NT 2.01』とファイアーウォールソフト『BorderManager Enterprise Edition 3』の出荷を開始した。

『NDS for NT 2.01』(左)と『BorderManager Enterprise Edition 3』(右)
『NDS for NT 2.01』(左)と『BorderManager Enterprise Edition 3』(右)



『NDS for NT 2.01』

NDSは、ノベルがNetWareと並ぶの中核製品と位置付けるディレクトリーサービスソフトウェア。ディレクトリーサービスとは、ネットワークリソース上にある情報を一括管理しているもの。同社としては、NetWareのみならず、Windows NTや、Solarisなど各種商用UNIXなどにも対応するなど、マルチプラットフォームであることを特徴の1つとしている。

画面は『NDS for NT 2.0』(英語版)
画面は『NDS for NT 2.0』(英語版)



同製品を使用することにより、統合サーバーアプリケーションプラットフォーム『BackOffice』、デスクトップ管理アプリケーション『Z.E.N.works』、ファイアーウォールソフト『BorderManager Authentication Services』などのNDSに対応したアプリケーションがWindows NT上で利用できるようになる。

新機能として、Pure IPに対応し、TCP/IPのみの環境でも利用できるようになった。また、NetWareにも対応しているため、Windows NTとNetWareが混在している環境で統合利用も可能。このほか、NDSの管理ツール『NetWare アドミニストレータ』からWindows NTサーバーのファイルを共有管理できるほか、Microsoft Exchangeのメールボックスを管理することもできる。NetWareとWindows NTのパスワードを同期させ、統一して使用することも可能。一方のパスワードを変更した場合でも常に同期される。

今回の製品では、Windows NTサーバー上でNDSを動作できるが、NDSの修復ツールを実行するサーバーとしてNetWareサーバーも別途必要。次のバージョンではNetWareサーバーを用意することなく、完全にWindows NTのネットワーク上で使用することが可能になるという。

製品は、NDS本体と5ユーザーをセットにした『サーバパッケージ』と、ユーザーライセンスのみを追加する『ユーザパッケージ』の2種類が用意される。ライセンスは5ユーザーから。価格はオープンプライスだが、実売はサーバー本体が10万円、クライアントは1ユーザー4000円から。

必要システム環境は、ハードウェアはサーバーにWindows NT4.0(Service Pack 1/3/4)とNetWare 5(Support Pack 1aJ)、またはNetWare 4.11(Support Pack 6J以上)がNDSの修復ツールを実行するサーバーとして必要。ソフトウェアはMicrosoft Exchange 5.0/5.5。

『BorderManager Enterprise Edition 3』

『BorderManager Enterprise Edition 3』は、ファイアーウォール、VPN、認証、キャッシュサービスの機能を提供するセキュリティーパッケージソフト。以下の4製品で構成される。



●『BorderManager Firewall Services 3』
アプリケーション/ゲートウェイサービス、パケットフィルタリングなどファイアーウォールサービスを提供する。NDS認証によるアクセス制御を行なうほか、拡張アラート、レポート機能を提供する。

●『BorderManager VPN Services 3』
外部インターネットを利用して専用プライベートネットワーク(VPN)を構築するVPNサービス。DES、RC2などの暗号化アルゴリズムに対応するほか、1000台のIPクライアントを持つ大規模システムでの稼動も可能。

●『BorderManager Authentication Servicse 3』
RADIUSプロトコルを使用してネットワークのアクセスを可能にする認証サービス。リモートユーザーとダイアルアップユーザーをNDSで一元管理でき、全アクセス権を集中できる。

●『BorderManager FastCash Services 3』
セキュリティーサービスを低下させることなくイントラネット環境を構築するキャッシュサービス。“Web/FTPアクセラレーション”(リバースプロキシキャッシング)により、ウェブサーバーやFTPサーバーの負荷を削減するほか、“ネットワークアクセラレーション”(階層化プロキャッシング)により、分散した拠点間のWANトラフィックを減少させることが可能。

なお、これら4つの製品は、統合製品として販売されるほか、単体でも提供される。

統合ソフト『BorderManager Enterprise Edition 3』と、『同 FastCash Services 3』以外の単体製品3製品は、本体と5ユーザーをセットにしたパッケージと、ユーザーライセンスのみを追加するパッケージの2種類が用意される。ライセンスは5ユーザーから。『同 FastCash Services 3』は、サーバー製品のみの発売で、ユーザー制限はない。

価格はオープンプライスだが、実売価格は『BorderManager Enterprise Edition 3』本体が30万5000円、クライアントは5ユーザー3万1000円から。単体製品はこの半額程度になるという。

対応OSは、サーバーはIntranetWare、NetWare 4.11/5、クライアントは、Windows 95/98/NT4.0。

ノベル代表取締役社長Philip K. Welch(フィリップ・K・ウェルチ)氏
ノベル代表取締役社長Philip K. Welch(フィリップ・K・ウェルチ)氏



ノベル代表取締役社長のPhilip K. Welch(フィリップ・K・ウェルチ)氏は、「今回発売する製品は、ノベルが市場に対して毎月新製品を出荷するという方針に基づき投入するもの。インターネットの急速な広がりを受けて、セキュリティーは非常に重要な位置付けとなっている。今後、日本でも社員を16パーセント増やし、販売を強化していきたい」と今後の展開を述べた。

なお、『NDS for Linux』の出荷時期については、米国では年内をめど、日本では、年明けの約2ヵ月後を目標に対応していきたいとしている。

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