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インテル、グラフィックスコアを統合した低価格PC向けシステムチップセットを発表――同時に、Celeronプロセッサに466MHz版を追加

1999年04月26日 00時00分更新

文● 風穴 江

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インテル(株)は、低価格PC(同社の戦略的カテゴリでは“バリューPC”と呼ばれる)向けシステムチップセットの新製品として、グラフィックスアクセラレータ機能を統合した『インテル810チップセット』を発表した。グラフィックスアクセラレータ機能としては、同社のグラフィックスアクセラレータチップ『i740』の後継にあたる『i752』(単体製品としては未発表)のコアが塔載されている。

同社によると、チップセット内部で、このi752コアがダイレクトにAGP接続されており、機能的には外付けAGPのような“x2”、“x4”といったモードを表すレジスタは用意されていないものの、速度的にはx2モード相当の性能を発揮できるように設計されているという。

基本的にグラフィックスメモリは、インテルが提供するディスプレイドライバによってメインメモリから確保される。ただし、グラフィックスコントローラ側に4Mbytesのキャッシュメモリを装備することで、グラフィックスコントローラとメインメモリ間のトラフィックを削減し、システム全体のパフォーマンスの向上を図れるようにもなっている。

このほか、USBポート×2、AC'97デジタルオーディオインターフェイス、ATA-66対応IDEコントローラ×2、液晶ディスプレイのためのデジタルビデオインターフェイスなどを備えている。さらに、インテル社のチップセットとしては初めて、ハードウェアの乱数発生器もサポートされた。

同社は、このインテル810チップセットによって、具体的にどれだけシステムコストが削減できるかの明言は避けた。また、インテルの発表と同時に、インテル810チップセットを塔載したモデルを発表したデルコンピュータ(株)も、搭載機の発売は本年6月中となっており、実際のシステム価格は示されていない。インテルとしては、このインテル810チップセットによって、現在、AMDやCyrixのMPUにシェアを奪われている1000ドル以下のPCのマーケットで競争力を発揮したいところで、今後登場する同チップセット搭載機の価格が注目される。

インテル810チップセットは、標準セットに加えて、4MBのディスプレーキャッシュメモリ(オプション)を搭載できる『インテル810DCチップセット』と、廉価版の『インテル810-Lチップセット』が提供される。廉価版は、PCIバスが6から4に、Ultra ATA66対応が同33対応になるほか、Alert On LAN機能が省かれている。価格はいずれも1万個ロット時で810DCが3910円、標準セットが3600円、810-Lが3120円となっている。

なお、この発表と同時に、Celeronプロセッサに、最上位モデルとなる『インテルCeleronプロセッサ466MHz』が追加された。価格は1000個ロット時で2万630円となる。このバージョンから、パッケージはPPGAのみとなり、今後の同レンジのMPUは、すべてSocket370へと移行していくことになる。

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