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3Dfx、2D/3Dグラフィックチップ『Voodoo3』を'99年第2四半期に発売

1998年12月02日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

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 米3Dfx Interactive社は2日、2D/3Dグラフィックチップ『Voodoo3チップファミリー』を発表した。また、併わせて今後の事業展開についての記者発表も行なった。『Voodoo3』は、米ネバダ州ラスベガスにて、11月16日から20日まで開催された“COMDEX/Fall'98”で発表されたもの。今回の発表は『Voodoo3』の日本における初のデモンストレーションとなった。

 『Voodoo3』は、『Voodoo2』と『Voodoo Banshee』の後継機種。128bit 3Dに対応し、従来機種に比べて2~3倍の処理能力を持つ。デュアル32bitレンダリング・パイプラインアーキテクチャーにより、毎秒1億回の演算が可能で、毎秒700万個以上のトライアングルの作成、毎秒60フレームの描画ができる。また、DVD再生アクセラレーションもサポートする。

 

 デモでは『Voodoo3 3000』が使用された デモでは『Voodoo3 3000』が使用された



 『Voodoo3』には、処理能力が毎秒366メガテキセルの『Voodoo3 3000』と、毎秒250メガテキセルの『Voodoo2 2000』の2種類がある。今月中にサンプルを出荷し、発売開始は'99年第2四半期の予定。AGP4Xに対応したものは'99年上半期の発売となる。価格は、1万個オーダーの場合で、『Voodoo3 3000』が45ドル(約5490円)、『Voodoo3 2000』が35ドル(約4270円)。

 『Voodoo3』は、Voodoo独自のAPIであるGlide APIのほか、DirectX6、OpenGLに対応。'99年末までに発売される500タイトルの3Dエンターテイメントタイトルでの動作を図るとしている。対応OSは、Windows 95/98/NT/2000。Macintosh、UNIX、Linuxでも動作が可能だが、ドライバーソフトの開発などの詳細については明らかにされていない。

1週間前にできあがったサンプル
1週間前にできあがったサンプル



 同社パブリックリレーション・ディレクターのSteave Schick(スティーブ・シック)氏は、『Voodoo3』の販売戦略、また今後の展開について以下のように説明した。

「現在米国では、最も人気のあるアプリケーションの第1位であるワープロソフトに続いて、第2位にゲームがランクインされている。パソコンの普及に伴ない、このような傾向は日本でも高まっていくだろう。現時点では、3Dグラフィックスはゲームなどのエンターテイメントに限られているが、将来的にはもっと多くの分野で使われるはず。Webで情報を見たり、仕事で使うプレゼンテーション資料に使用したり、電子商取引などの商用にも3Dは有効だろう」

パブリックリレーション・ディレクター スティーブ・シック氏
パブリックリレーション・ディレクター スティーブ・シック氏



「マイクロソフトの3D技術“Chromeffects”は、ハイパフォーマンスなマシン環境において、快適な動作を実現できる。こうした技術に代表されるように、今後ソフトウェアの分野において、動作の実現をハイスペックなマシン環境にゆだねるときがくるだろう。そのとき、私たちハード側がこれらの動きに対応していく必要がある。3Dグラフィックは、エンターテイメントにおいて技術的に最も難しい問題を抱えている。エンターテイメントの分野で問題なく使用できれば、今後どこでも利用できるはずだ」

「戦略は3つに絞る。まず、基礎的な部分であり、最も重要な“技術”。次に“コンテンツ”。価値のあるソフトウェアの提供を、ソフトウェアデベロッパーと協力して行なっていかなければならない。そして“ブランド”。これまで、『Voodoo』チップの小売り市場に力を入れてきたおかげで、コンシューマーユーザーへの認知が広がってきた。今後ターゲットを拡大して、マザーボード組み込み型でも提供していきたい。'99年末までには700タイトルものゲームが発売される予定だ。3Dゲーム市場は10億ドル規模になるだろう」

「将来的には、小売り市場、そしてPCメーカーへのOEMに続いて、“モバイル市場”、“テレビセットボックス市場”、“ポータブル デバイス市場”にも拡大したい」

プロダクトマーケティング部ディレクター ソール・アルタベット氏
プロダクトマーケティング部ディレクター ソール・アルタベット氏



 同社プロダクトマーケティング部ディレクターのSawl Altabet(ソール・アルタベット)氏は『Voodoo3ファミリー』のターゲットについて、「『Voodoo3 3000』はパソコン用のリテール市場向け、『Voodoo3 2000』はOEM市場向けとし、マザーボードへの組み込みなど市販される増設ボード市場がターゲット」とした。

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