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【Contents Survey】5つの条件を満たした『キーマン'sネット』

1998年08月20日 00時00分更新

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 インターネットでの情報配信システムは、ここ1年ほどで爆発的に普及した。有料/無料のメーリングリストのうち、無料のプッシュ型ニュース配信サービスは、ともかく便利そうだからとついつい参加してしまう。ところが、いったんメーリングリストに載ってしまったら、毎時間のように送りつけられるメールの束の整理に没頭しなければならなくなる。社内に専用線を引いたとたん、この情報の洪水が起きた。

 インターネットでの情報配信システムも、すでに吟味する時代になったようだ。選択する基準としては、とりあえず以下の5つが挙げられそうだ。

(1)本当に自分にとって必要な情報がそこにあるかを事前に知ることができるか
(2)自分の志向や目的に合った情報が絞り込まれているか
(3)志向や目的が変わったら、ただちにそれらをメンテナンスできるか
(4)できるだけ見やすく、読みやすい編集/レイアウト/デザインが施されているか
(5)情報の質と量が価格的にリーズナブルであること

 仕事をする際、この5つの条件をほぼクリアしている(あくまで私にとって)のがリクルート社が運営している『キーマン'sネット』である。



 この情報サイトは無料で、コンピュータを核とした情報を配信してくれる。扱うジャンルは日々増えてきていて、
(1)ハードウェアのテーマ別編集記事/データシート
(2)コンピュータ関連の書籍や教育講座の案内
(3)業界レポート
(4)ソフトウェア検索エンジン
(5)数十社の主要企業の最新ニュースリリースデータ
(6)ユーザからのアンケート/レポート
といった内容で構成されている。

 面白いのは、情報の見せ方/読ませ方だ。ニュース配信を申し込む際、申込者の興味をチェックリスト形式で選択しておくと、自分用のURLが発行される。

 この自分用のURLでログインすると、サイト自体が自分のためだけにカスタマイズされたレイアウト画面に切り替わる。つまり、個人用のニュースサイトとして利用できる仕掛けだ。新しい情報群が集まったときだけ、お知らせのe-mailが届く。

 ニュースの多くが味気なく膨大なe-mailで送られてくるのでないところがよい。もちろん、興味や仕事の性格が変わったときには、申込時のチェックリストを変更すればよく、次回からは、変更した興味/リクエストに応じた情報が絞り込まれている。

 まだ、サイトとして蓄積された情報量はめちゃくちゃ多いわけではないが、一度申し込まれても損はあるまい。ちなみにこのサイトの会員は現在8万人弱だそうで、企業の中間管理職、技術者系の色彩が濃いようだ。



【キーマン'sネット】
http://www.keyman.or.jp/

川崎 晃(かわさき あきら)氏プロフィール

コンピュータ系の雑誌、ムック、単行本などの企画/編集/執筆に携わる。またwebのコンテンツ、CD-ROM作成にも従事。(有)ハイパーダイン 代表取締役。
http://www.hyperdyne.co.jp

この記事は、「Focussed Series」からもアクセスできます。多彩な筆者の寄稿を収録中です。

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