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【INTERVIEW】「家庭市場を広げる突破口としてのWebTVに期待」郡山龍アプリックス社長

1998年04月09日 00時00分更新

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 CD-R関連製品やJavaOS『JBlend』、組み込み型のWebブラウザーなどの開発を行なっている(株)アプリックス社長、郡山龍氏にお話を伺った。

 同社の組み込み型Webブラウザーは、松下通信工業(株)が発表したばかりのDVDカーナビゲーションシステム『CN-DV2000D』などにも搭載されており、インターネットテレビ、インターネット端末としてのカーナビゲーションなどについて語っていただいた。



----インターネットテレビに対する取り組み方は?

 「私たちはまず、その仕事がビジネスになるか、ということをターゲットを見極めた上で考えています。ですから、三洋電機さんの第1世代製品『インターネッター』の場合も、“安い”製品にするということを考えました。基本的にインターネットテレビとはいっても、テレビがメインの製品ですからね。主にホテルや学校などで採用されています」

 「昨年発表された第2世代の32インチの製品は、老人ホームなどをターゲットにしています。“パソコンでキーボードを使ってメールを”というのはやはり難しいでしょうから、デジタルカメラを利用して文字の代わりに画像を配信するような利用のされかたがありますね。第3世代ではCSデジタル放送などへの対応を考えています」

----インターネットテレビ以外として、STB(セットトップボックス)での展開は考えていますか?

 「STBでは難しいでしょう。むしろ、家庭市場を広げる突破口として、WebTVには期待していますね。家庭でのインターネットの仕様はWebTVが向いていると思います。なにしろ基本的なハードウェアがすごいですから。これが3万円程度で買えるなら、ユーザーにとってはお買い得だと言えるでしょう。ですから、家庭(でのインターネット市場)を切り開くのはWebTVだと思っています」

----最近、カーナビゲーション用のWebブラウザーを発表しましたが?

 「カーナビゲーションシステムの市場は大きなマーケットだと思っています。カーナビゲーションでインターネットが使用できるようになると、電子メールとGPS機能を利用して、自動車の現在地の緯度経度を相手に知らせる、というような使い方が可能になります」

 「ただし、(自動車での使用には)問題もあります。まず、ローミングの問題です。自動車は移動しますからね。遠くのプロバイダーに電話するわけにはいきませんから、ローミング技術が必要になりますね。あとは、携帯電話の通信品質の上昇も課題ですね。これには、“パケットの使用”などが考えられますが……。最後にはプロトコルの問題です。(一般論として)最終的にはTCP/IPが使われるのでしょうが、統一できれば、カーナビゲーションでのインターネットというものも普及するでしょうね」

(報道局 井上哲郎)

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