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ハイパーメディアコンソーシアム、ICカードに関するセミナーを開催

1998年03月24日 00時00分更新

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 マルチメディア関連企業が'89年に設立したハイパーメディアコンソーシアムは、ICカードに関する技術動向セミナー“ICカードフォーラム”を開催した。凸版印刷(株)カードセンター販促部の武藤健氏、日本サン・マイクロシステムズ(株)技術推進部の島田秋雄氏が自社の開発状況を踏まえ、ICカード利用の現状や今後の展望などについて語った。

“ICカードの動向”
凸版印刷・武藤健氏



 武藤氏はICカードについて、その概要を広く解説した。認証用途の各種カードは、紙製からプラスチック製へ、さらに磁気カード、CPUやメモリーを組み込んだICカードへと進化した。「ICカードはカード内で演算処理ができる、偽造しにくい、高度な暗号処理が行なえる」などと、武藤氏はその利点を解説する。特に、メモリー容量の増大がもたらすメリットは大きく、たとえば従来はカードにID情報だけを記録し、別に設けたデータベースから情報を引き出していたのに対し、ICカードではカード自身に豊富な情報が書き込めるため、読み出し用端末さえあれば情報が得られる。

 現在、クレジットカードやプリペイドカードの一部などで、ICカードが利用されており、大規模なICカード導入プロジェクトも計画されている。

 たとえば、NTT。ICカードの偽造しにくいという利点を活かし、'99年には非接触型ICカード(読み取り機とカードが接触しない)によるテレホンカードを導入するという。また、JRや都営地下鉄などで非接触型ICカードによる乗車券の導入が検討されているほか、保険証の情報や住民基本台帳番号のICカード化も検討されている。

 武藤氏は、「クレジットカードの決済に向かない少額決済を、ICカードにいかにして取り込むかが鍵になる」という。凸版印刷ではICカードの製造・発行のほか、ICカードシステムの設計も行なっており、マルチメディアサービスとの融合など、新しいビジネスチャンスにも期待を寄せていた。

“Java ComputingとJava Card概要”
日本サン・マイクロシステムズ・島田秋雄氏



 サンは、すべてのプラットフォームでJavaを稼動させるという大前提を掲げており、それはICカードとて例外ではない。Javaが稼動するICカードが“Java Card”で、サンでは'97年に専用API『Java Card API Ver2.0』を発表している。Java Cardには、必要なアプリケーションをネットワーク越しに取り込めるものの、現在のメモリー容量は8KB程度が一般的で、「2、3のアプリケーションしかインストールできず、容量不足は否めない」と話す。

 Java Cardの用途としては、ネットワーク・コンピューター(NC)へのアクセス、電子マネー、電子認証、電子チケット、物流タグなどが考えられており、現在、米Schlumberger Electronic Transactions社(http://www.slb.com/et/)、
仏ジェムプラス社(http://www.gemplus.com/)の2社がJava Cardを採用している。またサンは、JavaCard Forum(http://www.javacardforum.org/)を運営し
ており、現在参加企業は9社。

 「多様なプラットフォームに散在する情報がJavaにより横断できることで、顧客の購買データと個人情報、在庫情報を組み合わせて販売戦略を立てるなど、Java Cardを利用した複合サービスが可能となる」。企業名は明かさなかったが、実際に共同でJava Cardプロジェクトを進めている企業もあるという。(報道局 浅野広明)

・ハイパーメディアコンソーシアム
 http://www.hicom.co.jp/

・凸版印刷
 http://www.toppan.co.jp/toppan/

・日本サン・マイクロシステムズ
 http://www.sun.co.jp/

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