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コンパイルが広島地裁に和議申請、今後はイベントを縮小しゲーム制作を柱に

1998年03月19日 00時00分更新

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 (株)コンパイルは18日、広島地方裁判所に和議を申請した。負債総額は約75億円。広告宣伝などの経費増大と売上の悪化が原因。'97年12月時点では'98年3月期の売上予測を110億円としていたが、大幅に下方修正し、売上は55億円、利益はマイナス30億円と予想している。

 同社は、ゲームソフト『ぷよぷよ』の対戦で全国24ヵ所をまわる“ばよえ~んツアー”など、年間約10種類のイベントを開催。今年1月からは女優の川島なお美さんをグループウェア『POWER ACTY』のテレビCMに起用。広告宣伝費や人権費など、先行投資による経費が増大したという。

 また主力商品のぷよぷよの売上はほぼ計画どおりだったものの、'97年12月に発売予定だったゲームソフト『魔導物語』シリーズの新作の企画がまとまらず、いまだに完成していないことが大きく響いたという。3月3日に発売したPOWER ACTYについては、「売れる気配はありましたが、ビジネスソフトは、ゲームのように爆発的に売れるのではなく、徐々に伸びていくものだという認識がなかった」(同社広報)という。

 今後は、400人の社員を2ヵ月で200人に削減、4月に入社予定だった新卒者121人の採用を取り消し、経費を削減していく。またゲームソフト制作を一番の柱に、イベント関係は縮小、広告宣伝費はゼロに近い状態で、経営の建て直しを図る。

 同社は'82年に設立。帝国データバンクによると、'97年度の売上高は全国430社の同業社のうち43位、広島県内では7社中1位。(報道局 若名麻里)

http://www.compile.co.jp/

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