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KDD、5月運航予定の海底ケーブル敷設船をお披露目

1998年03月02日 00時00分更新

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 国際電信電話(株)(KDD)は、子会社の国際ケーブル・シップ(株)が管理する海底ケーブル敷設・保守船“KDD PACIFIC LINK(KDDパシフィックリンク)”の見学会を催した。同船は、北は北海道から南は沖縄まで、日本列島を環状に取り巻く光海底ケーブル“JIH(Japan Information Highway)ケーブル”敷設のため、'97年に改造を受けたもので、5月に運航を開始する。

KDDパシフィックリンク



 KDDパシフィックリンクは、全長109m、総トン数7764トンで、搭載人員58名の大型船。最大速度は時速22km。メインケーブルタンク2台、スペアケーブルタンク2台を装備し、計4500トン(約5000km)の海底ケーブルが積載できる。

 光海底ケーブルの敷設は、以下のように行なわれる。

1.KDDパシフィックリンクを停船する。

2.積載した埋設機をロープ(曳航索)で吊るしつつ海底に降下させる。埋設機には海底ケーブルが通されている。

3.海底ケーブルを繰り出しながら、船を微速で前進させ、埋設機を引っ張る。敷設作業が進行する。

 埋設機は海底に最大1.5mの深さの溝を掘り、海底ケーブルを埋め込む。水深1000mまでの作業が可能。埋設機には、テレビカメラや障害物探知ソナーが搭載されており、海底状況を常に把握、船上からの遠隔操作もできる。敷設速度は最大で時速7kmだという。

 この埋設機のほか、水深1500mまでの作業が可能で、3種類の掘削装置を持つ埋設機『MARCAS-SBT』や、水深2500mで掘出、切断、埋設などのケーブル修理作業が行なえる『MARCAS-II』を積載し、用途に応じて使い分ける。

JIHケーブル

 KDDが敷設を進めているJIHケーブルは、日本列島を環状に取り巻く光海底ケーブルで、全国17ヵ所で陸地と接続される。毎秒100Gbitの回線容量(電話回線で約120万回線)を持ち、総ケーブル長は1万300km。KDDでは、国際的な大容量通信に対応するため、海底ケーブル通信、衛星通信の相互バックアップを推進したいとしている。

 陸地との接続部分の工事はすでに開始しており、KDDパシフィックリンクのほか、計5隻の船が今月より順次海底ケーブル敷設に当たる。敷設の完了は、'98年3月を予定しており、'99年3月末運用が開始される。(報道局 浅野広明)

http://www.kdd.co.jp/

 



 

 



・リニアケーブルエンジン(上段左)
20対のタイヤの間に海底ケーブルを通し、敷設の際に発生する張力を受け止める。最大10トンの張力に耐えられる。

・ブリッジ(操縦室)(上段右)
前進、後退、左右旋回の基本航行は、中央席のスティックで簡単にできる。ジョイスティックみたい。

・ケーブルタンク(下段左)
ここに海底ケーブルを巻き付ける。すべて手作業らしく、2000トンぶん巻き付けるのに、14、5人で2週間はかかるとか。

・ブイ(下段中)
海底ケーブルが足りなくなった、台風が来たなどの場合、船を陸地に戻さなければならない。そんな時、このブイを目印として残す。

・Aフレーム(下段右)
船尾に備え付けられたこの装置で、埋設機などを吊り下げる。60トンの重量に耐えるという。

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