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インテルがARMと“StrongARM”でライセンス合意

1998年02月24日 00時00分更新

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 米インテル社は23日(現地時間)、英Advanced RISC Machines(ARM)社との間でStrongARMマイクロプロセッサー(ARMがDECと共同開発した汎用RISCプロセッサー)ファミリーの製造、販売、改良に関わるライセンス契約について合意に達したと発表した。この合意には両社間での技術クロスライセンスが含まれる。同社では、この合意は低消費電力プロセッサーとしてのStrongARMをサポートすると同時に将来的な性能向上に関与するという同社の戦略を示すものとしている。最終合意は、同社がDECの半導体部門の一部を買収することに関する米連邦取引委員会による認可を待って行なわれる。

 インテル社のコンピュータ・エンハンスメント・グループGM兼副社長のRon Smith氏は「StrongARMプロセッサーは市場で大きな可能性を持っていると確信する。高
性能かつ低消費電力なプロセッサーは多様なポータブル・デバイス、家電、組み込みユースに不可欠だ。認可が降り次第、StrongARMの性能向上へ向けて努力するという方針を続ける。われわれはまた既存の顧客に提供されているサポートを今後も尊重する」と述べている。

 「インテルがStrongARMアーキテクチャを継続してサポートするということによって、開発者はARMのコアを使ったより進んだデバイスを今後も設計できるということが明確になった。StrongARMの技術は、将来成長してくる新規マーケットにとって重要だ」とARM北米オペレーションズのTim O'Donnell氏は語っている。

 今回の合意にはStrongARMファミリーの『Digital SA-110』(内部クロック100~233MHz、命令キャッシュ16KB、データキャッシュ16KBを内蔵)、『SA-1100』(同133~220MHz、命令キャッシュ16KB、データキャッシュ8KB内蔵)、『SA-1500』および現在開発中のSA-1101、SA-1501といった将来の製品も含まれている。これらのプロセッサーは200MHzのクロックスピードで動作し、250mW以下の消費電力で動作する(MMX Pentium-266MHzの消費電力はアクティブ時4.5W)。

 ARMコアはPDA、ハンドヘルドPC、携帯電話、GPSといった小型携帯デバイス、ネットワークコンピューター、ゲーム機などの家電、レーザープリンターなどの組み込みユースで実績があり、今回の合意はこのセグメントで製品を持たないインテル社の今後成長が見込まれる同マーケットへの積極的な取り組みを示すものと見られる。(報道局 河村康文)

http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/CN022398.HTM

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