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【MACWORLD Expo】パネルディスカション 、テーマは“Think different.”

1998年02月18日 00時00分更新

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  本日、“MACWORLD Expo/Tokyo 1998”で、パネリストにマイクロソフト(株)代表取締役会長の古川享氏、アップルコンピュータ(株)代表取締役社長の原田永幸氏、モデレータにマクロメディア(株)代表取締役社長の手嶋雅夫氏を迎えて、“Think different.”をどのように捉えているかについて、ディスカションが行なわれた。

 はじめてアップルに触れた話、その時の感想、感動したアップルアプリケーション、果ては、今後のコンピューター、コンピューター業界への思いなど、予定を上回り1時間半ほどディスカションが行なわれた。途中、会場から質問を受けたり、逆に質問したりと終始、なごやかな雰囲気でディスカションが繰り広げられた。




ハードメーカーも、ユーザーも、“Think different.”

 「クローズドな世界はダメ。お互い共有し、同じ土俵にたたないとダメ」(手島氏)

 「数年前までは、マックを使っているか、ウィンドウズを使っているかでユーザーが分かれていたが、最近は、マック+ウィンドウズどちらも使っているユーザーが多い。これからは、ただ技術的な側面から、製品を比較するだけでなく、どっちがいい、悪いというのではなく、何かをするにはこれ、何かをするにはこれと、選択していかなくてはならない。また、そういった環境をハード・ソフトメーカーは構築していかなくてはならない。マックユーザーも、Pentium llで何ができるか知った上でどちらを使うか決めなくてはならない」(古川氏)

 「技術を閉じた世界で進めるのではなくて、オープンな世界で他の人との接点を持って、技術を共有して進めるべきである。昨年、“アップルの魂”を買ったと言われたが、私たちは製品に対するコミットメントをした、ステロタイプコンピューティングを広めるコミットメントをしたと理解してほしい」(古川氏)

 「ホリゾンタルな協調が必要」(原田氏)

コンテンツクリエイターも、“Think different.”

 「エンドユーザーにとって、何が大事かというと、何ができるかということ。それは、技術的なことよりも、家庭の中で、ライフスタイルで何ができるかということ。そういった意味では、いいコンテンツは重要。アップルの使命は、単にマックを発展させ、速くしていくだけでなく、マックを使うとクリエイターをクリエイティブにしていくような、何かができそうな気がするようなものつくること」(原田氏)

 「今まで、アウトプットデバイスは放送、通信、出版、印刷といったひとつのフォーマットで出力することを意識して、コンテンツを作成すればよかった。これからは、例えば、テレビ放送と同時にWebで情報をアップしている放送局があるように、ひとつのデータをCD-ROM、映像、Webと複数利用する可能性がある。これからは、ひとつの素材を2次、3次利用することを念頭において、コンテンツを作成しなければならない」(古川氏)

アップルも、“Think different.”

 「アップルほど、エンドユーザーに近い会社はない。“マック好きだから”というユーザーが私たちにとっての財産だと考えている。アップルそのものが、アップルらしい文化を築き上げていき、いい意味でパソコン業界の中の“Think different.”に育っていきたいと考える」(原田氏)

 「ちょっとすてきな、おしゃれなものを出してほしいという期待を皆さんはアップルに抱いていると思う。わくわくするような製品を作り続けてほしい」(古川氏)

(報道局 西川 ゆずこ)

http://www.idgexpo.com/MACW/macindex.html

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