イーエムシージャパン(株)は、基幹業務向けとして、WindowsNTに対応したファイバー・チャネル(Fibre
Channel)接続のストレージ・システムなどのストレージ製品を発表した。
SCSIの20倍(500m)のケーブル長を持ち、ほかのチャネル接続もサポートするファイバー・チャネル接続のストレージ・システムに、WindowsNTサーバーの接続もサポート。ふたつのArbitrated
Loopを持ち、1ポートあたり毎秒100MBのレートを持つ『Symmetrix
ファイバー・チャネル・ディレクタ』の価格は490万円。出荷は3月上旬。
“ロード・バランス機能”とパスのフェイル・オーバーの自動検知と管理機能を持つソフトウェア『EMC
PowerPath(パワーパス)』(142万円から)は、最高32の利用できるデータ・パスに自動的にデータを分配し、アクセス性能を向上できるほか、データ・パスに失敗した場合のアプリケーションエラーを回避し、データの可用性を向上できるとしている。Sun
Solarisサーバー版のほか、IBM AIXサーバー版、WindowsNT版、HP-UX版などが用意されている。
WindowsNTもサポートしたオープンシステム対応のストレージ管理ソフトウェア『EMC
Symmetrix Manager(シンメトリックス・マネージャー) for Open System』の価格は525万円。同ソフトを利用すれば、SymmetrixユーザーはWindowsNTとUNIXストレージ環境を一元的に監視・管理でき、TCOも削減できるとしている。
また、『Symmetrix Enterprise Storage』システムのシリーズに、18GBのディスクドライブを搭載した『3330/5330』および『3430/5430』を追加した。1台のSymmetrixで最大約1.7TB(テラバイト)まで搭載できる。価格は『3430』モデルの最大構成(FC(Fibre
Channel)8本)で3億1956万円など。
同時に、WindowsNT4.0版のMSCS(Microsoft Cluster Services:マイクロソフト・クラスター・サービス)のクラスター・サポートの開始を発表した。
米EMC社は、基幹系システム分野における、IBM/互換機製メインフレームのストレージでは全世界で50パーセント(米META
Group社調べ)のシェアを持ち、本家IBMのシェア(27パーセント)を大きく上回っている。今後、メインフレームに代わり、UNIXやWindowsNTなどのオープンシステムへの需要が拡大していくとし、'98年の売上は前年比40パーセント増の250億円(日本市場)を目指すとしている。(報道局 井上哲郎)
http://www.emc.com/