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クォンテル、自社の画像処理システムで制作されたCG作品を公開

1998年01月27日 00時00分更新

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 クォンテル(株)の画像処理システム『Graphic PAINTBOX』を用いて制作されたCG作品を展示した“Graphic PAINTBOX Gallery”が、本日開幕した。開催期間は1月30日までで(11:00~20:00)、場所は港区南青山のスパイラル。入場無料。世界各国のアーティストによる約80点の作品が展示されている。

 Graphic PAINTBOXは、5000×4000ドット以上の解像度を持ち、ドット単位でのデジタル加工ができる画像処理システム。さまざまな図形の描写/ペイント機能、カット&ペーストやサイズ変更などの加工処理機能を備え、特殊効果も豊富。操作は基本的にペン入力で行ない、パレットで色を混ぜたり、筆圧を表現するなど、手書きのよさも併せ持つ。4GBのハードディスクを標準で搭載。デザイン関連会社などの企業を中心に販売され、価格は2500万円から。展示会では、実際にGraphic PAINTBOXに触れ、その機能を体験することができる。

 展示されたCG作品には、写真を加工したものが数多く見受けられ、手書きだけでは表現不可能だった目新しいイメージが楽しめる。CGは画面自体が硬質で、いかにもつくりものになりがちなだけに、発想が勝負といったところ。そういう意味では、笑いあり、空恐ろしさあり、ほっという安心感あり、といろいろな発想が味わえた。

 展示会に出展している金子裕氏も会場を訪れており、「私の会社((株)ユー・エム・アイ)にもGraphic PAINTBOXが2台あり、ポスター制作などに利用しています。写真と絵を効果的にミックスさせられるようになったことで、やはり私の作風も変わりましたね」などと語った。金子氏の作品には、歯車やぜんまいなど時計の部品に囲まれて、中央でのびやかに踊る黒い女性が描かれている。金子氏は、「時間を操る悪魔を表現した」と話してくれた。

 



 いまや、ポスターや広告などの画像だけでなく、テレビや映画もCGであふれかえっている。これまでにない、見る人の度肝を抜くような作品に期待したいものである。(報道局 浅野広明)

http://www.quantel.com/

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