このページの本文へ

郵政省、ポケモン問題で英国に調査団を派遣

1998年01月14日 00時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷


 郵政省は、昨年12月にテレビ番組『ポケットモンスター』を見た小学生などが引きつけを起こした事件を受け、すでに点滅画像などの使用についてガイダンスを定めている英国に調査団を派遣し、事情を調査していたが、13日、調査報告を公表した。

 調査報告によると、英国では、'93年にカップ麺のコマーシャルで同様の事件が起こっている。3人が発作を起こしたほか、25人が不快感を訴えたため、同コマーシャルの放映を中止、独立行政機関であるITC(独立テレビジョン委員会)がガイダンスを策定した経緯があるという。

 ITCはガイダンスの策定にあたり、PSE(光過敏性の発作)研究の第一人者であるアストン大学のグラハム・ハーディング教授に、調査および草案の作成を依頼、同教授の草案に基づいて、'94年にITCガイダンスが策定された。

 ガイダンスでは、毎秒3回以上、光が点滅、明滅する画像のほか、縞模様、渦巻き模様などのパターンが大半を占める画像、規則正しいパターンが移動、明滅する画像などは避けるべきとしている。放送事業者がガイダンスに違反した場合、ITCが注意および警告を発し、改善されない場合には、罰則が課せられるという。

 現在、オランダやカナダでも同様の規定が整備されつつあるが、日本においても昨年末に設置された“放送と視聴覚機能に関する検討会”で、対応を検討していく構え。郵政省放送行政局の佐々木祐二氏は、「検討会は医師だけでなく、映像関係者、心理学者、工学者なども参加し、テレビ番組などの視聴覚効果を多角的に議論している。3月に中間報告、6月に最終報告を提出する予定で、その時点で、各メディアに指導をしていきたい」と語っている。(報道局 浅野広明)

http://www.mpt.go.jp/

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン