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シャープ、半導体エネルギー研究所と共同で連続粒界結晶シリコン技術を開発

1998年01月13日 00時00分更新

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 シャープ(株)は、(株)半導体エネルギー研究所と共同で、連続粒界結晶シリコン(CGS:Continuous Grain Silicon)技術を開発したと発表した。

 新固相成長技術によりガラス基板上にシリコン薄膜を形成し、結晶粒界で原子レベルの連続性を持たせることで、電子移動度をアモルファスシリコンTFTの約600倍、低温ポリシリコンTFTの約4倍に高速化し、単結晶シリコンに近い電子移動度と、発信周波数1GHzを実現したという。

 将来的には大型ガラス基板上にも形成できるとし、超小型高精細ディスプレーから、大型の超高精細ディスプレーまでデジタル駆動できる回路を、液晶基板上に組み込めるとしている。また、高速・高密度のLSIをガラス基板上に製作できる可能性もあり、TFTディスプレーと各種情報処理回路を1枚のガラス基板上に一体化する“システム・オン・パネル(シートコンピューター)”が実現できる可能性を含んでいるという。

 同社では、同技術を利用し、HDTV対応2.6インチのCGS・TFTパネルを開発し、高精細・高輝度・高コントラストの60インチハイビジョン液晶プロジェクターを試作。同パネルを3枚利用し、1280×1024ドットの解像度で、850ANSIルーメンという明かるさを達成したという。(報道局 井上哲郎)

http://www.sharp.co.jp/

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