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障害者とコンピューターについて考える、“TEPS'97”が開催

1997年12月08日 00時00分更新

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 “誰でもが使える”電子機器、コンピューターのある社会の技術基盤づくりを行なっているTRONプロジェクトでは、“誰でも”の範囲を障害者まで拡げ、そのための研究開発を推進し、成果をTRONの標準的な機能として普及させるために“TRONイネーブルウェア研究会”を'87年に組織した。そして、その活動の総決算として毎年“TRONイネーブルウェアシンポジウム(TEPS)”を催している。

 今年は、音だけのゲーム『リアルサウンド~風のリグレット~』を製作した(株)ワープ社長の飯野賢治氏が、“コミュニケーション・メディアとしてのコンピューター・エンターテイメント・ソフトウェア”と題して障害者とゲームについて講演を行なったほか、脳性マヒ者の描くCGや、視覚障害者でも遊べる碁盤などが紹介された。

 飯野氏は「このゲームの感想を言い合ったりして、視覚障害者と健常者がコミュニケーションをとるきっかけになれば」と語り、最後に行なわれた講演者によるパネルディスカッションでも、障害者と健常者だけでなく、障害者どうしのコミュニケーションツールとしての、コンピューターの重要性が強調され、「そのためにも、みなさまのご理解とご協力をお願いします」というプロジェクトリーダーの坂村健氏の挨拶で閉幕した。(報道局 中山実)

http://tron.um.u-tokyo.ac.jp/TRON/EnableWare/

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