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【Do Linux!に迫る】(その8)これからのLinux業界

2000年10月30日 01時19分更新

文● 吉川

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 次は、就業した方がどのような業務をされているか? といった面だが、

  • ネットワークエンジニア……65%
  • SE/プログラマ……20%
  • サポートエンジニア……10%
  • インストラクター……5%

という結果だ。Do Linux!以前の経歴と較べてみると、

-Do Linux!以前Do Linux!以後
ネットワークエンジニア35%65%
SE/プログラマ50%20%
サポートエンジニア10%10%
インストラクター5%5%

となる。サポートエンジニアとインストラクターの比率は変わっていないが、SE/プログラマからネットワークエンジニアに転身を遂げた方が目立つ。実はSEやプログラマもネットワークエンジニアと同じくらい求人はあるのだそうだが、時代なのだろうか、ネットワークエンジニアを希望する人が多いのだという。

 合格した41名の方の内訳は以上だ。ここで気になるのが、Do Linux!への参加試験に不合格だった方々である。現在、Do Linux!に参加する(Do Linux!受講試験に合格する)ためには、少なくともRHCEを受講する程度の力量がないと難しい(RHCEがどの程度のレベルなのかは、前回もしくは「Do Linux!に迫る」(その5)などを参照していただきたい)。

 では、もともとスキルを持っていない人間はDo Linux!に参加できないのだろうか? これについては、もう少しスキルのない人向けのコースも充実させていく方向で考えられているとのことだ。

 コースの充実という意味では、実施スケジュール面でも幅を広げたいという。Do Linux!受講者は正社員での就業希望が多く、その希望者達は転職以前も正社員として働いている方が多い。そうすると、現在勤めている企業を退職するタイミングの問題などが絡んでくるなどの事情がある。パソナテックでは、こうした事情に対処するために、3週間連続という短期集中ではなく、RHCEの5日間が終わったら、しばらくしてテンアートニの実践コースを受ける……というコースも検討されている。退職と就業のタイムラグをあまりおかないような柔軟なコース設定というわけだ。

 現在、Do Linux!が確保する就業先も順調に増え、1人につき3社程度は紹介できるようになってきているそうだ。また、Linux業界に対する認知も広まってきており、本人の希望を聞きながら、就業のタイミングに関しても、よりスムーズに対応できるようになってきたという。

 現在Do Linux!は第5期生の募集が終わり、今回も定員いっぱいとなっている。


 Do Linux!のデータを一通り紹介し終えたところで、実際にDo Linux!の運営にあたり、人材サービスという立場からLinux業界を眺めてきた(株)パソナテック Linuxプロジェクトマネージャー 乾幸一氏に登場していただき、今後のDo Linux!の展開や、現在の「Linux業界」についてお話を聞いてみよう。

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