デジタルファクトリ(株)とコンパックコンピュータ(株)は7月31日、デジタルファクトリの販売する「Kondara MNU/Linux」のカスタマイズ版をコンパックの「AlphaStation」にプリインストールした提携記念モデル「Kondara MNU/Linux SP -Optimized for Alpha Systems-」を発表、出荷を開始した。これは2000年6月に両社が締結した提携を受けた製品の第一弾で、今後もHPTC (High Performance Technical Computing)を中心とした分野に対して販売促進策を行なっていく予定。
AlphaStation XP900 |
発売されるのは、「AlphaStation XP900・Kondara MNU/LinuxSP -Optimized for Alpha Systems-プリインストールモデル」と「AlphaStation XP1000・Kondara MNU/Linux SP -Optimized for Alpha Systems-プリインストールモデル」の2モデル。価格は「XP900」が55万5000円、「XP1000」が88万8000円。販売はコンパックと業務提携をしている住商エレクトロニクス(株)が行なう。OSサポート窓口はデジタルファクトリが、ハードウェアのサポート窓口はコンパックがそれぞれ担当する。
バンドルされるソフトウェアは、日本語全文検索システム「MitakeSearch V2.0」および最適化コンパイラ「Compaq C V6.2」。さらに「Fortran V1.0」がプリインストールされる。
プリインストールされるOSは、「Kondara MNU/Linux SP -Optimized for Alpha Systems-」。これは、Kondara MNU/LinuxをAlphaSystemに対して最適化・動作検証を行なったディストリビューションだ。具体的には、
- 可能なかぎりCompaq Cでパッケージをコンパイル
- CPML (Compaq Portable Math Library)を採用
- 付属のCDから直接ブートを可能に
- Red Hat Linux向けにパッケージングされているCompaq Cを、Kondara MNU/Linux向けに修正
という点が最適化されている。Alpha CPUではgccのオプティマイズの性能が高くないため、高性能なCompaq Cでコンパイルすることによりシステムの性能が大きく向上するという。
ハードウェアのスペックは次のとおり。
- AlphaStation XP900・Kondara MNU/Linux SP -Optimized for Alpha Systems-プリインストールモデル
- AlphaStation XP 900 (Alpha21264-466MHz、2MBキャッシュ、メインメモリ256MB、9GB SCSI HDD)
- AlphaStation XP1000・Kondara MNU/Linux SP -Optimized for Alpha Systems-プリインストールモデル
- AlphaStation XP 1000 (Alpha21264-667MHz、4MBキャッシュ、512MBメインメモリ、18GB SCSI HDD)