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デジタルファクトリ(株)、コンパックコンピュータ(株)、住商エレクトロニクス(株)がLinux分野で提携

2000年06月29日 19時45分更新

文● 高橋洋子

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 デジタルファクトリ(株)、コンパックコンピュータ(株)、住商エレクトロニクス(株)は、6月28日、Linux分野での提携に関する発表を行なった。

 まず、デジタルファクトリとコンパックコンピュータが、Red Hat Linuxベースで最新環境を提供している「Kondara MNU/Linux」に関して技術提携を結んだことが発表された。2社の提携により、Alpha製品に最適化された「Kondara MNU/Linux」の開発が行なわれることとなる。

 これに対し、住商エレクトロニクスは、「Kondara MNU/Linux」を搭載したシステムを、インターネット市場やハイパフォーマンステクニカルコンピューティング(Alphaのような高性能なマシンを使用した、科学技術演算などの大規模演算を目的とする使用法)分野に向けて販売していく。

コンパックコンピュータとデジタルファクトリによる技術提携の具体的内容は以下のとおり。

  1. Alpha製品に最適化した「Kondara MNU/Linux」の共同開発
  2. 「Kondara MNU/Linux」の周辺技術やアプリケーションの共同開発

Alpha製品に最適化した「Kondara MNU/Linux」の共同開発

 デジタルファクトリとコンパックコンピュータは、コンパックコンピュータの64ビット技術のノウハウやAlpha用コンパイラの技術を「Kondara MNU/Linux」の開発に取り込んでいく。また、両社でクラスタシステムを共同開発し、今後、ISP、ASPなどのインターネット市場や、ハイパフォーマンステクニカルコンピューティング分野に「Kondara MNU/Linux」をアプローチしていくという。

周辺技術やアプリケーションの共同開発

 コンパックコンピュータのC、C++、Fortranなどのコンパイラ製品や、日本語検索ソフトウェア「MitakeSearch」などのインターネット関連の製品を、「Kondara MNU/Linux」にパッケージングする。また、「Kondara MNU/Linux」とTru64 UNIXとの相互運用性を高めていく。こうしてAlpha用のLinuxのアプリケーションを増やしていくことで、IntelベースのLinuxと同等の環境をAlphaに提供したい構えだ。さらに、デジタルファクトリの得意とするCG分野での技術力を活かし、3D CG分野の開発も行なっていく。

 以上のような技術提携のもと、2社は、Alpha版だけでなく、Intel版も含めたコンパック製品と「Kondara MNU/Linux」の組み合わせに関して、技術面、サポート面においての協力を深めていくという。今後、デジタルファクトリと米Compaq Computerとの提携など、ワールドワイドな技術提携を展開していく予定である。なお、Compaq ComputerのAlphaにおけるLinuxの戦略については、インタビュー記事「Compaq AlphaServer」インタビューをご覧いただきたい。

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