KDE Teamは6月14日、KDE 2.0リリースの前段階となるベータ版「KDE 1.91」(コードネーム“Kleopatra”)をリリースした。KDE 1.91は、ノルウェーTroll TechのGUIツールキット“Qt 2.1”をベースに、オフィススィート“KOffice”や管理ツール“kdeadmin”、ゲーム、ユーティティなどを含んでいる。
KDEはGNOMEと人気を2分するUNIXデスクトップ環境で、現行のKDE 1.xはほとんどのLinuxディストリビューションで採用されている。両デスクトップ環境ともに、目標はUNIXをWindowsやMacintoshのように使いやすくすることだ。
KDE 2.0は次の機能をサポートし、KDE 1.xと比べて大きく進歩している。
- クライアント間通信を行なうDCOP (Desktop COmmunication Protocol)
- 非ブロッキングなGUIを可能にするI/Oライブラリ“KIO”
- Windowsのように、アプリケーションを他のアプリケーションに埋め込むことを可能にする“KParts”
- メニューやツールバーなどのGUIを、XMLにより作成可能にする“XML GUI”
- HTML 4.0やJavaScript、CSS-2、SSL、Netscape Communicatorのプラグインをサポートするレンダリングエンジン“KHTML”
KDE 2.0の公開は9月に予定されている。
KDE 1.91のソースコードはftp.kde.orgからダウンロード可能だ。バイナリパッケージは、現在のところCaldera OpenLinux 2.4とSuSE 6.4に対応したRPMパッケージが公開されている。