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日本アイ・ビー・エム(株)、Linuxサポートを大幅強化!

2000年05月18日 00時00分更新

文● 沖中弘史

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 日本アイ・ビー・エム(株)は、Linuxサポートを強化するために「Linux推進部」を設置した。今後は、製品、販売、サービスなど、あらゆる要素についてLinux対応を進めていくという。

日本アイ・ビー・エム(株)社長、大歳卓麻氏画像日本アイ・ビー・エム(株)社長、大歳卓麻氏

 同社はこれまでもLinuxサポートに積極的に取り組んでおり、PCサーバ「Netfinity」をはじめとしたハードウェア、Javaや「DB2 UDB」といったソフトウェアにおいても、積極的にLinux対応を進めてきた。今回の「Linux推進部」設置は、同社のLinux関連の活動を統合するために行なわれた。

 これまで、同社の販売するハードウェアでの動作テストや、コンサルティング、Linuxビジネスの支援などを行なっていた「Linuxサポートセンター」は下位部門となる。また、サポート体制強化のため、現在150名のLinux技術者を、大学からのLinux技術者の新規採用枠を拡大するなどして、300名に増強。その内3割程度を、RHCE(Red Hat Certified Engineer)などの有資格者にしたいという。

 また、同社のLinuxサポートの一環として、以下のような発表があった。

「LINUX for S/390」の正式サポート

 販売、サービスは、ターボリナックス ジャパン(株)と新日本製鉄(株)EI事業部システム研究開発センターが協力して行なう。「LINUX for S/390」は、1999年12月の公開後、2000年4月までで2000件以上のダウンロードがあったという。また、S/390は、1つのシステム上で、複数のOSを同時に動作させることが可能なハードウェアの機能を持っているため、OS/390上の基幹アプリケーションとLinuxとの連携が容易で、速度面でも利点があるという。

アプリケーションのLinux対応

 Webアプリケーションサーバ「WebSphere Application Server 日本語版」のLinux版を2000年7月31日から提供。システム管理ソフトウェア「Tivoli Enterprise」Linux版を2000年中に開発

 そのほかの発表は以下のとおり。

  • 日本アイ・ビー・エムの、技術サポートや教育サービスを行なう部門「ソリューションパートナーシップセンター」内にLinux専門要員を配置
  • Linuxアプリケーション開発者への支援として、データベースの「DB2 UDB」、グループウェア「ロータスドミノ」などの評価版を収録したCD-ROMを無償で提供
  • 「Netfinity 1000」に「TurboLinux Server 日本語版 6.0 OEM Version」をバンドル。このOEM Versionは、同製品のFTP版を元にライセンスの明らかでないもの(ライセンスが明確でなく、再配布について問題の起きる可能性があるソフトウェア)を除いたもの。今後、そのほかのディストリビューションについてもバンドルを考えているという

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