LinuxWorld Expo/Tokyo 2000レポート――レーザーファイブ(株)、「LASER5 Linux 6.5 SecureServer Editon」など、4製品を紹介
2000年05月18日 00時00分更新
2000年5月11日、12日の2日間、「LinuxWorld Expo/Tokyo 2000」が東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催された。2日目の12日、レーザーファイブ(株)は、「LASER5 Linux 6.2」などの新製品についての発表を行なった。
発表されたのは、
- 「LASER5 Linux 6.2」
- 「LASER5 Linux 6.5 SecureServer Editon」
- 「頼光クラスタシステム」
- 「L-Card+」
の4製品。
「LASER5 Linux 6.2」
「LASER5 Linux 6.2」は、LASER5 Linuxの最新バージョン。基本的な製品構成は、「LASER5 Linux 6.0 Rel.2」と同様、商用アプリケーションをバンドルするデラックス版と、バンドルしないスタンダード版が用意される。価格は未定。発売は、6月30日からの予定。
レーザーファイブ(株)ブースで展示された「LASER5 Linux 6.2」ベータ版。画面はバンドルされる予定のJavaベースのオフィスソフトウェア「ThinkFree Office」のLinux版 |
「LASER5 Linux 6.2」の主な特徴は以下のとおり。
- サーバ、クライアント用途だけでなく、FA/制御分野にもサポート範囲を拡大(デラックス版には、「L-Card+」用にカスタマイズされた「LASER5 Linux」を同梱)
- デスクトップOSとして、オフィスでの使用を意識した構成(米ThinkFree.comのオフィスソフトウェア「ThinkFree Office」をバンドル)
- 豊富な商用アプリケーション(製品版、体験版など、50近いバンドルソフトウェア)
- カーネル2.2.x系列としては最後のリリース
主要コンポーネント/ソフトウェアにおける、LASER5 Linux 6.0 Rel.2と6.2の比較
LASER5 Linux 6.0 Rel.2 | LASER5 Linux 6.2 |
---|---|
カーネル2.2.5 | カーネル2.2.14 |
glibc2.1.1 | glibc2.1.3 |
XFree86 3.3.5 | XFree86 3.3.6 |
GNOME 1.0.11 | GNOME 1.0.56 |
KDE 1.1.2 | KDE 1.2 |
Netscape Communicator 4.7 | Netscape Communicator 4.72 |
主なバンドルソフトウェア
- 「ThinkFree Office」: Javaベースのオフィスソフトウェア
- 「ATOK12 SE」: 日本語かな漢字変換ソフト
- 「Wnn6」: 日本語かな漢字変換ソフト
- 「eWnn」: 日英辞書引きソフト
- 「System Commander Lite」: 複数OSを切替え可能なブートローダ(機能限定版)
「LASER5 Linux 6.5 SecureServer Editon」
「LASER5 Linux 6.5 SecureServer Editon(仮称)」は、「LASER5 Linux」をサーバ用途に特化して開発しているもの。発売は7月、価格は4万9800円を予定している。2次サポート契約や、SI企業や販社向けの価格は、別途問い合わせが必要となっている。
同製品の主な特徴は以下のとおり。
- 数十種類のセキュリティ関連のパッチが施されたカーネル(2.2.14ベース)を採用(通常のカーネル2.2.14も収録)
- サーバ用途に最適化された初期設定(たとえば、Apacheの設定を、最初からSSL、Perl、PHPモジュールに適用させている)
- サーバとしての運用に適した、バックアップ、ウイルス対策、暗号化などのソフトウェアや、RAID、UPSのドライバを収録
また、同製品はサーバ用途を前提としているため、XFree86を収録していない。必要な場合は、製品に同梱された、「LASER5 Linux 6.0 Rel.2」のCD-ROMからインストールすることができる。
同製品に付属する、エンドユーザー向けのサーバサポート権の概要は以下のとおり
- 期間は6カ月間、3インシデント
- 電話、ファクス、メールによる対応
- サポート範囲は、インストール、各種サーバ設定、運用方法、運用中の障害、セキュリティ設定
- 有名メーカー製サーバマシン、周辺機器をサポート(詳細は後日発表)