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【Do Linux!に迫る】(その2) Do Linux!プロジェクトインタビュー

2000年05月17日 00時00分更新

文● 高橋洋子

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Do Linux!のロゴ画像
Do Linux!ロゴ

「Do Linux!」は、(株)パソナテック、(株)テンアートニ、(株)レッドハットの3社が協力して推進しているLinuxエンジニア育成プロジェクトだ。今回は、Do Linux!の発起人ともいえるパソナテックにお邪魔し、同社経営企画室長 辻俊彦氏、Linuxプロジェクトマネージャー 乾幸一氏にインタビューした。なお、Do Linux!の概要については、【Do Linux!に迫る】Linuxエンジニアを育成する「Do Linux!プロジェクト」始動間近を参照していただきたい



プロジェクトの理念

[日刊アスキー] Do Linux!を開始した理由は何でしょうか?
[乾氏] 一番の目的は、今注目されているLinuxビジネスを拡大していくことにあります。(株)レッドハットさんは総合ノウハウを、(株)テンアートニさんはRed Hat Linuxの教育を担当し、我々パソナテックはエンジニア育成全般を行ないます。
世の中に仕事が創出されるときに、ネックになるのがエンジニアです。「仕事があるのにエンジニアがいない」ということが原因とになって、Linuxのビジネスが伸びていかない、という問題を解決したくて始めたわけです。
[辻氏] 根本の理念は、「Linuxビジネスを盛り上げていこう」なのです。最初の動機としては、米国で非常にLinuxが急成長しているのに対し、日本にはその波が来ていない。こうした状況の中で(Linuxビジネスの発展を促すために)、我々としての強みを活かしていけるのは、エンジニアの供給です。たまたまこうした主旨に賛同していただいたレッドハットさんやテンアートニさんにご協力いただいて、このプロジェクトを始めました。
RHCE(Red Hat Certified Engineer)は、持っている人が100人ほどしかいないので、資格としてのバリューがある。また、通常はテンアートニさんに入社せねば受けられない実践コースを開放していただいています。即戦力を育成するのが根本の趣旨なのです。
(株)パソナテック 経営企画室長 辻氏
[日刊アスキー] Linuxに着目された理由は何でしょうか?
[辻氏] エンジニアを育て、正社員・派遣社員として送り込んでいる立場としては、常に最先端の技術を身につけないと乗り遅れてしまう。Windows NTだけでいいのか? 2~3年後を考えたときに、インターネット時代には「オープンソース」や「ASP」といったキーワードが浮かんでくる。Linuxというのは入門しやすいので、まずはここから入っていただきたい。
3~5年後に市場価値があるスキルはなんだろう? という、エンジニア寄りの観点から考えているのです。さらに米国のサーバ市場のシェアを見ても、LinuxだけでNTを凌駕しているような状態で、すぐ日本にもその波が来るでしょう。その一方で、Linuxのスキルを持っている人がいない。5年後を見たときに、一番バリューの上がりそうなスキルはLinuxではないかと考えました。
[日刊アスキー] Do Linux!のコースを受けると、本来ならば合計100万円程度の費用がかかるところを、個人向けということで20万円で提供されるそうですが、安すぎるというのが正直な印象です。この費用についてはどのようにお考えですか?
[辻氏] 参加するエンジニアが『自分への投資』ということで、チャレンジできる金額にしたかったのです。米国では「自己投資としてLinuxの資格を取ると報酬が上がる」というシステムが社会にありますが、日本にはない。20万円くらいだったらチャレンジとしていいのではないでしょうか。
また、我々としても、負担そのものよりも、Linuxビジネス全体を拡大していくことで、我々の「ITに特化した派遣人材ビジネスの拡大」を見込んでいます。
[乾氏] もちろん、Do Linux!そのものでも収益を上げていくつもりです。我々パソナテックは人材総合ビジネスのリーディングカンパニーであるパソナグループの中で、ITに特化したビジネスを担っています。米国でも例がないこのプロジェクトを行うことで世の中に新たな流れを作り、Linux技術者を目指すエンジニアにより多くのチャンスを提供できればと思っています。
(株)パソナテック Linuxプロジェクトマネージャー 乾氏
[辻氏] 我々のビジョンには、「エンジニアの夢を実現する」というものがあります。我々は、エンジニアの自己実現をサポートするわけです。そういうところに企業理念を置いている。個人で自立できるようなスキルを身に付けていただきたいのです。しかも、1~2年経ってしまうと古臭くなるようなスキルではなく、時代を先取りしていくようなスキルを業界に先駆けて身に付けていただきたい。

エンジニアさん、Linuxやりましょう! 今すぐ

[日刊アスキー] パソナテックさんは、人材派遣を主な業務とされていますが、Do Linux!を修了したあと、就業先の状況はどうなのでしょうか?
[辻氏] IT産業のエンジニアは引っ張りだこなのです。いまのところDo Linux!プロジェクトの養成者も、定員10名で始めますので、すぐに(就業先が)決まるのではないかと思います。(就業先の心配よりも)エンジニアさん達に「このプロジェクトに参加すると、Linuxエンジニアになれるんですよ」ということを、どう訴えていくかが勝負になると思っています。随時プロジェクト参加企業(=Do Linux!修了者の就業先)が増えている段階でして、今後改めて発表していきたいと思っています。
[日刊アスキー] Linuxのスキルを身につけて就業した場合、収入はどの程度になるのでしょうか? もちろん、就業先や仕事の内容でいろいろと違うと思いますが。
[辻氏] 就業先にもよりますが、月収40~50万円程度は可能ではないでしょうか。
[乾氏] 残業が多い仕事になると思いますので、残業代が絡んでくると考えて平均しますと、たとえば30代前後で3~5年の実務経験がある方が正社員として就業した場合、年収550万円くらいと考えています。もっとも、その人のスキルによって違うし、就業する企業によっても違うのですが。最新の技術を提供しているところでより高いスキルを身に付けていけるというようなケースもありますし、ストックオプション制度を採用しているケースもあります。いずれにせよ、どこに重きを置くかは個人のニーズを聞いてご紹介しています。
[日刊アスキー] 今後のDo Linux!の予定として、たとえばLinux上のロータスドミノやOracle関連などの、新しいコースを追加することはありますか?
[辻氏] OSは違いますが、逆に我々はそうしたアプリケーションの市場で実績があります。ですから、そうしたメニューを作ったときに本当の強みが発揮できるわけです。今まではLinux上のアプリケーションが不足しているという事情もあるために、Linuxビジネスが増えてこなかった。しかし、たとえばOracle(のLinux版)などがもっと普及すると、従来のパソナテックのスタッフ(現在パソナテックに登録されている人々)の中から、Linuxベースのエンジニアへ、ということになってくると思います。
[日刊アスキー] さいごに、読者へのメッセージをお願いします
[乾氏] Linuxを、自分のスキルアップ/キャリアアップに繋げていってほしいですね。
[辻氏] 「Linuxをやろうよ!」というメッセージを伝えたいですね。
[乾氏] 「Linuxをやろうよ!」というのは、企業へのメッセージにもなっているのです。
[辻氏] エンジニアが動かない限り、企業もやれない。「エンジニアさん、Linuxやりましょう! 今すぐ」ということです。ただ、今すぐできない理由は認識していることなので、「ではそのハードルを一緒に取り払っていきましょう」というのが、このプログラムの内容です。とりあえず「Just Do Linux!」、一緒にやっていきましょう!
[日刊アスキー] どうもありがとうございました。

「Do Linux!」プロジェクト エンジニア募集説明会開始!

対象
「Do Linux!」プロジェクト参加希望エンジニア
日程
5月24日 (水) 14時~16時
6月3日 (土) 14時~16時
6月7日 (水) 14時~16時
場所
パソナテック地下セミナールーム 東京都渋谷区初台1-46-3 シモモトビル(京王新線初台駅 徒歩3分)
予約
http://www.pasonatech.co.jp/staff/dolinux.asp
電話番号 03-5354-7631
フリーダイヤル 0120-16-9150

事前に予約のうえ、来場のこと。

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