「Plamo Linux 2.0」がリリースされた。
「Plamo Linux」は、こじまみつひろ氏が中心となって開発、「Slackware」をベースにして日本語化されたディストリビューション。「Slackware」をベースとしていることからもわかるように、国内のディストリビューションとしての歴史も古く、1997年末に「Plagiaware」の名前で開発が始まり、1998年6月に「Plamo Linux 1.0」としてリリースされた。
「Plamo Linux 2.0」 |
「Plamo Linux 1.x」は、kernel 2.0.x、libc 5.xという構成だったのだが、国内のLinuxディストリビューションが、glibc 2.xベースに次々と移行する中、こじま氏をはじめとする開発メンバーは、glibc 2.xの国際化が不充分であるのを理由に採用を見送っていた。しかし、1999年4月、glibc 2.xが実用に足ると判断、「Plamo Linux 2.0」の開発を開始した。リリースされた「Plamo Linux 2.0」では、kernel 2.2.14、glibc 2.1.2という、現在のLinuxディストリビューションの標準的な構成に変更されている。
「Plamo Linux 2.0」の主な特徴は以下のとおり。
- Linuxディストリビューションで唯一、日本電気(株)のPC-9801/9821シリーズに対応している
- 「Apache」、「PHP3」、「PostgreSQL」を連動したWebサーバパッケージがあらかじめ構築されており、簡単にインストール可能。同パッケージには、新旧郵便番号データベースなどの実用的なデータベースが利用可能な「PHP3」のサンプルスクリプトが用意されている
- 「XFree86」は、バージョン3.3.6が標準でインストールされるが、「XFree86 4.0」のパッケージも用意されている
- 「Namazu 2.0」を使用し、JFなどの日本語ドキュメントの全文検索ができる
「Plamo Linux 2.0」は、以下のURLからダウンロード可能。CD-ROM(ISO)イメージのファイルサイズは、約650MB。
日刊アスキー編集部では動作確認のため、「Plamo Linux 2.0」をインストールしてみたが、さしたる問題もなくインストールできた。インストーラはテキストベースのシンプルなもので、「Plamo Linux 1.x」とあまり変わっておらず、「Plamo Linux」や、「Slackware」をインストールしたことのある人には馴染み深いものだろう。
「Plamo Linux 2.0」のインストール画面 |
「Plamo Linux 2.0」は、インストールするパッケージの依存性を考慮する「RPM」のようなパッケージ管理はできないが、その分自由度が高く、全体の構成がシンプルなのは大きな魅力だといえる。