Novell BrainShare現地レポート
2000年04月01日 18時22分更新
文● 月刊ASCII network PRO 榎本伸也
米国時間3月27日から31日まで、Novellによるプライベートイベント「BrainShare 2000」が、Utah州Salt Lake CityのSalt Palace Convention Centerで開催された。BrainShareは、毎年この時期に開催されているもので、今年で16回目を迎える今回は、各国から多数のカスタマーやアナリストが詰めかけ、初日のNovellのCEO、Eric Schmidt氏による基調講演や、パートナーも含めた展示会場、連日開催される400近くにおよぶ各種セッションが行なわれた。なお、日本でも6月にTFT東京ファッションタウンで同イベントが行なわれる予定だ。
イベントでは、同社のネットワークOS「NetWare 5.1」、ネットワーク管理ツール「ZENworks」、ディレクトリ製品「eDirectory」など、さまざまな製品群の紹介をはじめ、パートナーによる展示やセッションも数多く行なわれた。ここでは、特にLinuxに関連したトピックを中心に解説しよう。
CalderaがOpenLinuxの最新版を展示
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Caldera SystemsのSenior Software Developer Calvin Gaishford氏 |
BraihShare 2000のスポンサーにもなっているCaldera Systems(http://www.calderasystems.com/)は、同社のLinuxパッケージ「OpenLinux」の最新版「OpenLinux eDesktop 2.4」および「OpenLinux eServer 2.3」のデモを行なっていた。双方ともLinuxカーネル2.2.14を搭載している。米国でのパッケージ価格は、eDesktopが39ドル95セント、eServerが199ドル95セントとなっている。
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クライアント向け製品の「eDesktop」。Netscape Communication 4.72や、Acrobat Reader、Flash、Real Playerなどのプラグイン、StarOffice 5.1aなど、主にクライアントとして利用する際に必要とされる構成になっている |
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「eServer」。主にサーバ用途として利用する際に必要となる機能をパッケージ。Web、メール、ニュース、DNS、DHCPサーバなどの設定は、Webベースの「Webmin」と呼ばれる管理ツールから行なう |
ISP/ASP向けのメッセージングサービス「Novell Internet Messaging System」
これまでNetWareに対応していたNovell Internet Messaging System(NIMS)は、IPS/ASP向けのメールホスティング用パッケージで、今回SolarisとLinux用が発表された。NDS eDirectoryと連携させることにより、億単位のメールアカウントを集中的に管理することができる。
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デモはSolaris上で行なわれていた(写真中断右端のサーバ)。管理はブラウザで行なうことができる。POP3やIMAP、LDAP、SSLなどに対応している |
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こちらは、クライアントの画面。この画面ではNIMSのWebメールサービスを利用して、ブラウザからメールの読み書きができるデモを行なっている |
NIMSの今後のリリース予定だが、2~3週間以内にベータバージョンがリリースされ、製品は6月頃に出荷される予定だということだ。
なおこの取材の際には、偶然にも同製品のプロダクトマネージャ(NovellのCollaboration Service Group Product Manager Lynn R.Madsen氏)がとおりかかり取材に応じてくれた。また、この製品にはパッケージがあるわけではないので、撮影をどうするか相談したら、高いところにある展示用のボードをおろし、それを掲げて撮影させてくれた。
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Lynn R.Madsen氏 |
【番外編】Sun Microsystemsが10億オブジェクトの管理を1台のサーバで
Sun Microsystemsは、1億オブジェクトのユーザーを1台のサーバで管理するデモを展示。Sun Enterprise 450 Serverを利用し、さらに3TBのストレージを用意してNDS eDirectoryによる10億オブジェクトのユーザー管理を行なっていた
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中央の巨大な白い筐体がストレージ。その右下にあるグレーの筐体がSun Enterprise 450 Server |