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ザウルス上で動くLinux登場

2000年03月23日 00時00分更新

文● 吉川

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 (株)アックスは、(株)シャープのPDA製品「ザウルス」上で動作するLinux「zxLinux」をシャープ協力のもとに開発、フリーで配付を開始した。ライセンスはGPL Version 2に準じている。ダウンロードサイズは、zxLinuxの実行環境のみのものが約750KB。

アイクルーズ写真
ザウルス アイクルーズ「MI-EX1」で動作するzxLinux。カーネルのバージョンが「2.3.23」となっているのがわかる

パワーザウルス写真
最近大人気の機種、パワーザウルス「MI-C1」上でも動作する

 zxLinuxは、Linuxカーネルに変更を加え、ザウルス内でMOREソフト(ザウルス用アプリケーション)として動作するマイクロカーネル「XTAL(クリスタル)」上の1プロセスとして動作するようにしたもの。したがって、既存のザウルス環境に変更を加えることなく、Linuxアプリケーションを利用することができる。また、手書き文字認識など、従来ザウルスが持っている機能を使ってLinuxを操作することも可能だ。メモリやCPUといったリソースはXTALが管理する。カーネルのバージョンは2.3.23。

 zxLinuxで使われるLinuxアプリケーションは、「zxLinuxアプリケーション開発キット」によって開発される。ただ、多少の制限にさえ気をつければ、x86用のLinuxアプリケーションと同一のソースコードが利用可能だという。ネットワークに関してだが、zxLinux内でネットワーク関連のシステムコールが発行されたあと、ザウルスのネットワーク機能の呼び出しに変換されて処理される。ファイルシステムはext2を使用しているが、これはDOS領域にext2領域を1つのファイルとして確保し、mountする形をとる。

 zxLinuxが動作するザウルスは、写真でも紹介したとおり、「MI-EX1」と「MI-C1」の2機種。他の機種は、内蔵RAMの容量が小さいため、現在は動作不能だという。

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