3月1日~3日、千葉県の日本コンベンションセンター(幕張メッセ)にて、日本アイ・ビー・エム(株)と日経BP社が主催した「IBM総合フェア2000」が行なわれた。今回は、サーバ関連からパートナー企業によるソリューションまでを見ていく。
UNIXシステム
UNIXのコーナーに展示してあった「IBM RS/6000 S80」。ターンテーブル上に乗っており、グルグルと回っていた。パネルではコンビニエンスストアのファミリーマートの事例が紹介されている |
ストレージ(SAN)
テープ・ライブラリ「IBM 3575」。RS/6000、AS/400、のほか、Sun、HPのUNIX、Windows NTに対応している |
「IBMエンタープライズ・ストレージ・サーバー IBM 2105 ESS」。SAN(Strage Area Network)のためのストレージ・サーバ。420GBから11TBまで拡張可能 |
IBM 2105 ESSの内部。ディスク部分 |
IBM 2105 ESS内部その2。電源周り |
IBM 2105 ESS内部その3。スイッチ部分。このスイッチは、観音開きのカバーを閉じても外部に露出するようになっている |
SAN用のファイバーチャネル・ストレージ・ハブ「2103 H07」(上)と、SAN用のファイバー・チャネル・スイッチ「2109 H16」(下) |
SANのためのデータ・ゲートウェイ「2105-G07」(上)と、データ・ゲートウェイ・ルータ「2108-R03」(下)。これらの製品は、SCSI接続のストレージ・サーバやディスク、テープ装置などを、ファイバー・チャネルへ接続する役割を果たす。これにより、現在のストレージ資産を活かすことができる |
「StorageSmart Ultriumテープドライブ装置」。LTO(Linear Tape-Open)規格に準拠、1カートリッジあたり圧縮時200GB/非圧縮時100GBの容量を持つ。データ転送レートは圧縮時30MB/非圧縮時15MB。汎用機の技術を受け継いだ信頼性も売りのひとつとなっている |
Book On Demand
Infoprint 4000-IR1/2の1台目から2台目への中継部分。未印刷部分が上面になるように折り返している |
Infoprintを制御する「Infoprintマネージャー」。これにより、印刷機、印刷データライブラリ、スキャナなど、印刷関係のすべての要素をコントロールできる。Infoprintシステムの中枢部といえる |
裁断機。ここでページごとに切り分けられ、表紙以外の部分ができあがる |
裁断機末尾の部分。切り分けられたページはきちんと束ねられ、縦に並べられる。どこが1冊分の切れ目か分かるように、1冊1冊ずらして並べられていく |
製本機。最後に表紙を付ける。白い紙が表紙。先ほどの本の中身は、中央部分に縦にセットされているのがわかる |
製本後の本。紙代や送料などを考えると、モノにもよるが書店売りよりも高くなる可能性はある。しかし、データを蓄積しておき、必要なときに物理的な「本」という形で提供できるBook On Demandは、希少本や論文、絶版本の複刻などに効力を発揮するだろう |
帳票システム
「パピルス・デザイナー V5」。データベース上の数値を取得し、グラフとして表示したりレイアウトを行なったりして帳票を作成するアプリケーションを開発するツール |
帳票イメージを印刷する前に画面上で確認/加工/検索などができるアプリケーション「WPM(Workstation Print Manager)」のWeb版(参考出典)。現在、国税局の電子帳簿用件に含まれている「電子帳簿保存法」に対応している |
環境問題
IBMフェア2000では、IBMの環境問題への取り組みもデモンストレーションされていた。写真は実際に日本アイ・ビー・エム内で使われている、ロータス ドミノによる社内文書システムのデモ。たとえば出張清算を、ノーツのシステム上で行なうことができる。ペーパーセービングにより、カーボン紙などの書類に起こる、時間的/物理的なムダを排除している |
廃棄されたコンピュータは、再利用できる部品は修理の際のストックとなるが、そうでないものは分解されて原料に戻される。金や銀、銅も採れる。こうした「リサイクル鉱脈」にも注目したい |
廃棄されたコンピュータの資源を利用して作られたガラス容器。制作にはアーティストも加わっている。リサイクル度はあまり高くはないが、アピール度は十分 |
CRMソリューション
日本アイ・ビー・エムの「StartNow」。CRM構築のためのエントリーパッケージ。セールスやカスタマ・サービス、マーケティングなど、さまざまなパッケージが用意されている |
(株)エル・ディー・エフが開発する、AS/400用ビジネスパッケージ「e-PACK」シリーズの「e-PACK人事」。人事ファイルのアクセスコントロールはもちろんのこと、ビデオによる自己紹介なども行なえる。Web版も開発中とのこと。統合開発環境「LANSA」にて作成されている |
沖電気工業(株)のCTI(Computer Telephony Integration)パッケージ「CTstage Version3.0」。IPテレフォニーに対応しているほか、電話での音声認識による入力(電話専用の音声認識エンジンを採用)、複数のコールセンターを1つのコールセンターのように機能させる「分散コールセンタ機能」などを実装する |
日本ビジネスコンピュータ(株)の「Call Link」。電話をかけてきた顧客の電話番号を、ナンバーディスプレイサービスによって、取得し、その顧客を識別する。電話番号が登録されている顧客であれば、電話がかかってきた時点で顧客データベースから情報を引き出してオペレータの目の前の画面上に表示することが可能になる |
(株)ユーエスエスのファッション専門店本部システム「Fresh」。商品の受発注はもちろんのこと、各店舗別の商品分配状況、各種データによるマーケティング支援などが行なえるトータルシステム |
(株)ユーテックのアパレル用業務システム「Mf Apparel」。材料の受発注や、価格変更などがスムーズに可能。たとえばセール時、従来であれば各店舗がそれぞれ価格タグにセール用のバーコードを貼り付けなければならなかった(よく、バーコードシールが2つ貼ってあるタグを見かける)ところを、価格タグはそのままで、レジでのバーコード読み取り時にセール価格が反映されるようになる |
その他
航空機から小規模の設計事務所まで使われている、3次元設計ツール「CATIA V5」のデモンストレーション。BMW前面のパネルには、「CATIA V5のDigitalMockupは実車を超えたか?」とある。画面では、CATIA V5を使った説明も行なわれていた |