マイクロソフト(株)は、WindowsとUNIXの相互運用環境を実現するためのソフトウェア「Microsoft Windows Services for UNIX 2.0 日本語版」のBeta 2(以下WSU2.0)のダウンロードサービスを開始した。
WSU2.0は、Windows NTや、Windows 2000にインストールして使用する。主な特徴として、
- NFSクライアント、NFSサーバを備え、UNIX系OSからWindows上のリソースをマウントしたり、WindowsからNFSのファイルを参照することが可能になる(ユーザーアカウントに関しては、UNIX系OSのユーザーを、Windows側―WSU2.0側でマッピングすることで処理する)
- Windowsにtelnetクライアントを提供(標準添付のものよりも高速で安定しているという)するほか、telnetサーバをWindows上で動作させることが可能
- cat、lsをはじめ、tarやsed、psといったUNIXのコマンド64個を実行できる。これにより、telnetでWindowsに接続すれば、UNIXと同じコマンドによって、Windowsをリモート管理することが可能(用意されているコマンドは、WSU2.0のWebページに掲載されている)
- 既存のPerlスクリプト(当然新規も)をWindows上で実行可能にする「ActiveState ActivePerl 5.6」(サードパーティ製品で、基本インストールバージョンには含まれない)
- Network Information Service(NIS)からActive Directoryへの移行ウィザードが用意されているほか、Windows 2000のドメインコントローラを、マスタNISサーバとして動作させることが可能
- WindowsとUNIX系OSとのパスワード同期機能(サポートされているのは、Solaris 7、HP-UX 10.2、HP-UX 11.0、Red Hat Linux 5.2)
- 「Microsoft 管理コンソール」により、WSU2.0の機能を統合管理可能
などが挙げられる。
ダウンロード形態は、基本インストール(19MB)とフルインストール(64MB)バージョンに分かれる。フルインストールバージョンは、上記すべての機能にプラスして、米Mortice Kern Systems(UNIX―Windows間の相互運用ソフトを製作している会社)のデモソフトが付属。基本インストールバージョンは、上記各機能から「ActiveState ActivePerl 5.6」を取り払ったもの。
UNIX環境とWindows環境の相互運用という話題では、Windows上にUNIX互換環境を構築するソフトウェア「Microsoft Interix 2.2」も有名。