米IBMは、Linuxおよびオープン・ソースのサポートを強化すると発表した。同社は、並列サーバ「S/390」、基幹システムサーバ「AS/400」、UNIXサーバ「RS/6000」、PCサーバ「Netfinity」など同社の全サーバ製品とLinuxとの親和性を高めており、今後はLinuxがHTTPやXML、TCP/IPなどともにe-businessの中枢を担っていくだろうとしている。
日本での展開
日本法人の日本アイ・ビー・エム(株)(以下日本IBM)は、米国と同様の展開については未定だとしている。なお、日本IBMは、Linuxディストリビュータのレッドハット(株)やターボリナックス ジャパン(株)とパートナーシップ契約を結んでおり、1999年4月にはIBM製マシン上でLinuxの動作検証などを行なう“IBM Linuxサポート・センター”を開設している。このほか、Linuxに関する情報を提供するサイト“Linux at IBM”を同社Webサイトに開設している。
現在までの同社のLinux対応の動きは以下のとおり。
並列サーバ「S/390」
S/390でLinuxを稼動するためのソースコードが公開されている。このコードは、DeveloperWorksのWebサイト(http://oss.software.ibm.com/developerworks/opensource/linux390/index.html)から無料でダウンロードすることが可能だ。同社はこのソースコードに対するサポートやメンテナンスのサービスは提供していないが、S/390ユーザーの関心とサポートの要望を調査している。
PCサーバ「Netfinity」
Netfinityは、米Caldera Systems、米Red Hat、独SuSE、米TurboLinuxのLinuxディストリビューションでの動作が確認されている。
UNIXサーバ「RS/6000」
「RS/6000 43Pモデル150/B50」と「RS/6000 F50システム」でLinuxを稼動できる。さらに、AIX 4.3.3とRS/6000プラットフォームにおけるLinuxアプリケーションの実行環境も利用できるようにしていくという。
Linuxのサポート
Linuxシステムのコンサルティング、設計、導入、技術サポートおよびサービスと、カリキュラム教育、トレーニング、認証プログラムを提供している。また、Linuxの技術サポートをするために、主要なLinuxディストリビュータと提携している。大手Linuxディストリビュータである米Caldera Systems、米Red Hat、独SuSE、米TurboLinuxの4社や、Linuxcareなどの主要Linuxサービス企業と正式なパートナーシップ契約を結んでいる。