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Storm Linuxファイナル版リリースと日本語Webサイトオープン

1999年12月08日 00時00分更新

文● 池田篤司

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 前回のコラムからだいぶ時間が経ってしまった。製品版出荷作業のため延び延びにされてしまっていたためだ。読者のみなさん、ごめんなさい。
#しかし、こんな忙しい時は「自分の体がfork()してくれないかなぁ」などと思ってしまうのは職業病だろうか。(^^i

 話は変わるが、この季節のVancouverは雨が続いていて気が滅入ってしまう。ただ、オフィスから見えるGrouse Mountainのスキー場には雪が積もり始めて、スキーシーズン到来が真近だと思えば、下界は雨でも少しは気が晴れてくる。

スキー場写真
Grouse Mountain

 前回ちょっと、Grouse Mountainスキー場について触れたが、実はVancouverの近くにはほかにも2カ所スキー場があり、それぞれダウンタウンから30分程度の距離にある。どれも近場にあるにもかかわらずけっこう満足できる広さのゲレンデだ。去年のシーズン中に、ケビン、私とほかの2人というメンバーで、ここらで一番大きい「Cypress」へ行った。コースもバリエーションに富んでおり、一日中滑ってみんな大満足であった。

 週末にスキー、スノーボード用具をレンタルする場合、待ち時間が長い可能性があるので午前中早めに出向いたほうがいい。平日は比較的空いているのでゆっくりナイタースキーも楽しめるだろう。スノーボードといえば、以前誰かから「2、3時間で何とか滑べれるようになるよ」と聞いたので気軽にやってみたのだが、オシリに大きな「蒙古斑のような」青アザを作ってしまう結果となった。翌日、オシリが痛んでベッドからは起き上がれないし椅子にも座れなくなり、とうとう家内を怒らせてしまった。その日以来、我が家では「スノーボード」は禁句である。

 とにかく、Vancouverのダウンタウンに宿泊するならバスとシーバス(海を渡る船のバス)を利用して気軽にアクセスできるGrouse Mountainがおすすめである。雨が降っていなければダウンタウンの夜景を見下ろすナイタースキーもきれいだ。

 また前置きが長くなってしまった。観光案内はこれくらいにして、Vancouver発のStorm Linuxの情報をお届けしよう。

 この日刊アスキー Linuxのサイトでも紹介してもらったのでご存知の方もいると思うが、先日Stormixの日本語Webサイト(http://www.stormix.com/japan/)を開設した。

 発表したその日から日本からのアクセスが急増しており、改めて日本語での情報発信が重要であることを確信した。これからはStorm Linuxに関するフレッシュな情報も日本語でお届けするので期待してもらいたい。まだ英語サイトのすべてを日本語化したわけではなく、バグトラックシステムやメーリングリストなどは英語のままなのだが、これから徐々に日本語化していくつもりだ。この日本語サイトは最近結成された日本人チームの成果なのである。\(^^)/

 9月以来3つのベータ版を経て、Storm Linuxも安定してきた。ユーザーからのフィードバックの中には、Storm Linuxに対する手厳しい批判もあったが、製品版の出荷まで近づいてきたのも、そういった批判とベータテスター達のレポートのおかげである。その製品版のFTPバージョンは、近日リリースの予定である。また北米では、今月(1999年12月)の中旬に英語版「Storm Linux 2000 Standard Edition」パッケージの販売を開始する。英語版には、

  • StarOffice 5.1
  • Applixware Office 4.2.2デモ版
  • BRU Backup&Restore
  • VMware 1.1 デモ版
  • PartitionMagic
  • BlackHoleSun Software“Krilo”デモ版(パズルゲーム)

等がバンドルされる予定である。

 それから、dselectコマンドに代わる完成したばかりのパッケージ・マネジメント・コマンド(Stormパッケージマネージャー)も製品版に収録される。使い勝手はオリジナルのdselectより遥かにいいし、インターフェイスも分かりやすい。以下に使い方を簡単に説明する。ここでは「gtkfind」なるファイルをインストールするとしよう。

1 [stormpkg]コマンドを端末上でタイプするとフィルターウィンドウが現われる。

フィルターウィンドウ

2 このウィンドウ上で「gtk」と入力する。そして、オプションで「All」と「Names」を選択する。「All」はすべてのパッケージから、「Names」は名前に関してである。

3 「filter」ボタンをクリックすると次にパッケージウィンドウが現われる

パッケージウィンドウ

4 そこで、「Update」ボタンをクリック。続いて「find」ボタンをクリックする。この「find」ボタンはパッケージウィンドウ内の文字列に関して検索してくれる。フィルターウィンドウの時点ですでにパッケージ名が分かっているならそこで指定できる。

Updateボタンとfindボタンをクリック

5 そして、パッケージウィンドウ上で「Install」ボタンをクリックする。そうすると「status」が「uninstalled」から「installed」に変わる。最後に「Apply」ボタンをクリックすると実際のインストールが始まる。

 気に入ってもらえるといいのだが、Storm Linuxをインストールするとシステム起動時にスピーカーから稲妻の効果音とメッセージが聞こえる。担当のスティーブンがこの部分を作っていたときには、内心「ここまでやるか」と思うくらいの懲りようだった。また、製品版にグラフィカルなLILOを採用したので起動時のシステム選択もよりスマートになった。

システム起動時

 ベータ版を国内の雑誌にも付録として配布させてもらっているので、すでにStormLinuxを使ってみた人もいると思う。これまでベータ版で見つかったバグは修正されているが、もしバグを見つけたら、ウェブサイトのバグトラックシステムかfeedback-jp@stormix.comにその旨を報告してもらえるとありがたい。

 最後になったが、来る12月17日、18日にパシフィコ横浜で開かれるLinuxConference '99のワークショップで、Storm Linuxについて講演する予定である。私の出番は18日の「Debian GNU/Linux」なので、興味のある方は当日会場でお会いしましょう。

日刊アスキー Linuxでは、池田氏の来日にあわせ、インタビューを予定しています。乞うご期待!

池田篤司(いけだあつし)

プロフィール

池田氏の写真

 工学院大学情報工学コース卒業後、1990年(株)PFUに入社し初めてUNIXを知る。SystemV系リアルタイムOSのカーネルの開発、保守に携わる。1994年、不況の中強気で会社を辞め渡加。
 1997年にLinuxを使い始める。1998年、Netnation Communicationsに入社し、1999年にStormix Technologiesが設立され移籍する。

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