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全国8拠点でリモートアクセスサーバを一括導入 ノーツDBを社外常駐先から活用

MKCスタット

1999年11月08日 00時00分更新

文● アスキーNT/イビサ

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 このようにノーツDBやノーツメールを全国で等しく利用できるようになっている環境が整っているだけに、やはり社外常駐先や自宅からでも利用したいという要望は当然出てくる。ここで今回のリモートアクセスサーバの導入に話がうつる。

 今まで全国の拠点では、有志がそれぞれNTのRASやノーツのリモート接続などのサービスを立ち上げて、これらの要望に対応していた。しかし、管理が各拠点に任されていたので、セキュリティの確保が困難で、管理コストもかかっていた。また、ノーツリモート接続の機能ではインターネットメールやWebブラウズ、ファイルの共有などができないというデメリットもあった。

 このため、インフラを整備する技術本部では、全国の拠点でばらばらだったリモートアクセスサーバサービスを一括で行なうことに決定し、1998年の7月から社内の有志と技術本部で検討を開始した。

 検討の結果、Windows NTのRASサービスは採用しなかった。理由の大きな点はユーザーがドメインに登録しなければならないからである。業務上、各拠点で人が多く入れ替わったり、社外常駐先からRASを利用することが多く、すべてのユーザーとマシンをドメインで管理するのは困難であり、完全にNTの管理とは独立したRASサーバが必要だったとのことだ。その他、それぞれにクライアントライセンスのチェックが必要なので面倒くさい、雑誌各所で目にする動作に関する不安などがあり、もっとも安価であろうNTのRASサーバの採用は見送られた。

Perle833の写真
MKCスタットが今回導入したパール・システムズの「Perle833」。最大115kbpsのシリアルポートを搭載し、モデム・TAが自由に選択できる
 結局、柔軟性のあるハードウェアのリモートアクセスサーバにしぼり、候補としてAscendのMax、Perle833の2種類が残った。最終的にPerle833に決定したのは、導入費用の安さとサポートだという。「AscendのMaxと違い、Perle833は利用環境にあわせてポート数が選べるし、モデムやTAもかなり自由に選択できる。また1年間の無償サポートが受けられる点も採用の理由。ほかと比べるとPerle833の導入コストであれば、機械が実際故障しても、交換機を1台用意しておく余裕がある」(音喜多氏)と、採用の理由を語ってくれた。サポートに関しては、Perle833がカナダの製品ということで不安もあったが、実際は技術者が直接応対し、非常にスムーズだった。「モデムの設定用のATコマンドを送ってくれたり、バグフィックス用のファームウェアを用意してくれたり、使い慣れないユーザーにとっては安心」(音喜多氏)と信頼も厚い。設定に関してもGUIベースのツールで容易に設定できたようだ。

 なお、Perle833シリーズでは、ユーザーの認証にPerle833の独自のユーザーデータベースを利用する方法、別途RADIUSサーバを利用する方法、NTのドメインコントローラ登録を利用する方法などがあるが、現在はPerle833のユーザーデータベースによる認証を行なっている。将来、管理のしやすさからRADIUSサーバに移行する計画だ。



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