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Win32アプリケーションのLinuxへの移植ツール「MainWin」発表

1999年10月20日 15時32分更新

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 米WinMainは、最小限の努力でWin32アプリケーションをUNIXに移植できる製品「MainWin」のLinux版を発表した。

 MainWinは、Windowsのエミュレータや、WindowsのセマンティクスをMotifなどにマップするものではなく、UNIXにWin32 APIを実装したソフトウェア。同ソフトウェアより、Win32 APIを使用したアプリケーションをUNIXのコンパイラでリコンパイルすることができ、アプリケーションはUNIX上でネイティブに動作する。

 MainWinによって、「Internet Explorer」「Outlook」「Unicenter」などがUNIX上で動作可能になるという。

 製品版の出荷時期は2000年第1四半期。なお、デモ版が数週間以内にダウンロード可能になるという。なお、同製品はすでにAIX、HP-UX、IRIX、Solarisなどのプラットフォームで動作している。

フリーなWin32の実装「Wine」

 オープンソースの世界の例にもれず、MainWinにも、同じ機能を実現しようとしているソフトウェアが存在する。「Wine」という名のソフトウェアは、Win32 APIを実装し、Win32アプリケーションをUNIXに移植するための開発ツールキットと、Win32アプリケーションのバイナリ互換性を提供している。

 Wineはクリーンルームによる「別な」Win32 APIの実装で、WinMainがWindowsソースコードのライセンシーであるのと対照的だ。そのぶんWineの開発速度は速いとはいえないが、Corel社がWordPerfectやCorelDRAWなどをLinuxに移植するためにWineの開発に協力することを発表していることもあり、近いうちにWineも実用的なレベルに達するかもしれない。

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