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デスクトップ市場を目指す「Corel LINUX」Preview 1をレビュー

1999年10月19日 00時12分更新

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パッケージマネージャ“Get-It”

 “Get-It”は、Corelが独自に開発したパッケージマネージャで、コマンドライン・パッケージマネージャ“dpkg”のフロントエンドにあたる。Get-Itを使うと、FTPサイトやローカルファイルシステムにあるパッケージの一覧を取得して、バージョンが上がっているものを自動認識したあと、それらをバージョンアップすることができる。また、ユーザーはインストールしたいパッケージを選択することにより、パッケージ間の依存関係(たとえば「MewはEmacsに依存している」といった関係)を自動的に満たしながらインストールすることが可能だ。

Get-Itの画面
パッケージの選択画面。バツのマークは、そのパッケージをインストールしないことを示している
Get-Itの画面
実際にパッケージをインストールすると、このようなウィンドウが表われて、dpkgの出力が表示される。インストールスクリプトの質問に答えるのも、このウィンドウからだ

 Debianにも、Get-Itと同等の機能を持ったパッケージマネージャ“dselect”が標準でインストールされているが、dselectは操作に慣れが必要で、初心者には扱いづらい。これに対してGet-Itは、GUIの分かりやすいインターフェイスを備えていて、ヘルプを見ずに使用できたほどだ。

 とはいえ、Debianプロジェクトもdselectの問題を認識しており、dselectより高機能なフロントエンド“apt”(Advanced Package Tool)を開発中だ。aptのユーザーインターフェイスは、コンソール版やGUI版などいろいろあるが、中でもgnome-aptは、GUIを備えたユーザフレンドリーなツールで、Get-Itと比べても使用感は劣らないように感じた。

 いずれにせよ、Corel LINUXユーザーは両方のツールを選択することができるのだから、好きなほうを使えばいいだろう。

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