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LinuxWestに行ってみる

1999年09月29日 00時00分更新

文● 宮原 徹

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み。です。

 このコラム連載も7回目を迎えて、毎回毎回Linux関連のイベントに行くというなんとも凄い展開になってきました。我ながらよく続くものですね。

 Linux業界(もうすでにこう呼んでもいいぐらいになってきているような気がします)の人達からは、ただでさえまだまだLinuxビジネスにおける提供側の人間が少ないのに、Linux関連のイベントやらセミナーやらがこんなに多いと困る、なんていう愚痴が聞かれます。しかし、たとえば今回のLinuxWest(以下LW)などは、昨年末に京都で行なわれた“LinuxConference98”以来の関西での大きなLinux関連イベントですが、LC98はどちらかというとコミュニティの集まりということでビジネス色が薄かっただけに、今回が始めてのLinuxビジネスのイベントということになります。

 残念ながら、展示会の出展社数は東京でのイベントに比べるとやはり数が少なくなってしまいます。私も今回は3日間の会期のうちの3日目がビジネス系のセミナーがまとめられていたので、そこでセミナーを行なっただけで、会社としての展示はできませんでした。ただ、その分、私もお手伝いをした日本Linux協会のブースが、趣味から実益、Webによるオンライン通販のデモアプリケーションまで、かなり幅広くLinuxの活用法についての展示を行なっており、企業出展社の数が少ないのを補っていたように思います。7月に東京で行なわれたLinux Exhibitionでの日本Linux協会のブースがプレゼンテーション中心だったこと(コラム第4回を参照)を考えると、3分の2のスペースを展示に充てた関西Linuxユーザーのパワーはなかなかのものです。ビジネスという観点から見ると、手前味噌ではありますが、私も絡んでいるProject BLUEの関西の有志で行なったWeb通販は、デモとは思えない出来の良さで、本当に商品が買えるものと勘違いしてしまう見学者が多かったようです。このデモのソースコードが製作者の藤野氏のホームページにて公開されているので、興味のある方は見てみてはいかがでしょうか?(http://member.nifty.ne.jp/fujino-ta/blue/flow.html)

 それにしても、この手のビジネス系イベントにユーザーグループが出展するというケースが見受けられるのは、Linux関連のほかにはMacEXPOぐらいでしょうか。Windows系のイベントでは、私が見たことがないだけかもしれませんが、うーん、ちょっと心当たりがありません。この辺りのユーザーの手作り感覚が入り込める余地が多くあるのが、よくも悪くもLinuxらしさといえると思います。

 イベント後にブースでの説明員をされた方から出されたレポートによると、やはり来場者からの質問で多かったのは「Linuxって何?」「何ができるの?」といった基本的なものだったようです。このようになった原因の1つにはLWがCOMMUNETという情報通信関連の展示会との併設開催だったため、Linuxに興味のない人も見学に訪れたからでしょうか。さすがに「Windowsって何?」っていう人は今では少ないでしょう。東京では若干情報過多かと思う反面、関西ではまだまだ、特にビジネス向けでのLinux情報提供の場が少ないでしょうか。もっともっとこのような場があればよいのではないかと思います。関西の皆さん、お疲れ様でした。

近況報告

 品切れでなかなか買えなかったポケットステーションをゲッチュしました。しかも2つも(^^;
 1つには「サルゲッチュ」から「ホルゲッチュ」をダウンロードしてアイテム探しに勤しんでいます。こちらのポケステにピポサルのストラップを付けたいと思って探したのですが、そんなの売ってないですね。残念。
 もう1つには「どこでもいっしょ」をダウンロードしました。というわけで、私を見かけたら名刺交換してくださいね。

宮原 徹

プロフィール

宮原氏の写真

1972年生まれ、神奈川県出身。中央大学法学部卒。現在、日本オラクル(株)Linux事業推進部に所属。日本国内でのビジネス用途でのLinux利用促進の為、日夜活動を行なっている。

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