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「LinuxWorld Expo/Tokyo 99」プレビュー -講演-

1999年09月27日 00時00分更新

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 9月29日~30日に東京ファッションタウンで行なわれる「LinuxWorld Expo/Tokyo 99」。日刊アスキーではこのイベントを徹底取材する予定だ。開催に先だって、事前に入手できた情報を元に「LinuxWorld Expo/Tokyo 99」の見所を紹介していく。

 このページではセッションの見所を紹介したい。「LinuxWorld Expo/Tokyo 99」の講演は、有料のキーノート(基調講演)、特別講演、カンファレンス、無料のワークショップ、BOF(Bird Of a Feather)がある。短い2日間の間では、各セッションは当然、時間が重なっている。事前にその内容を検討しセッションに参加される事をおすすめしたい。

キーノート

 キーノートを行なうのは「米O'Reilly&Associates、社長兼CEO Tim O'Reilly氏」、「米Intel社 上級副社長 Sean Malonery氏」、「ターボリナックスジャパン(株) 社長兼CEO Cliff Miller氏」の3人だ。聴講は有料で、場所はいずれも「Hall 500」になる。

インフォウェアの新時代~オープンソースとWeb

  • 米O'Reilly&Associates社 社長兼CEO Tim O'Reilly氏
  • 9月29日 10:20~11:20

 Linuxだけではなく、数々のオープンソースソフトウェアの書籍、イベント等を手掛けるO'Reillyの社長であるTim O'Reilly氏。8月にも米国で「Open Source Software Convention」という、オープンソースソフトウェアに関するイベントを主催しており、オープンソースの今までの流れ、そしてこれからを語ってくれるはずである。

Linux and Intel:Power for the Net

  • 米Intel社 上級副社長 Sean Malonery氏
  • 9月29日 11:30~12:30

 Intelにとっても今やLinuxは無視できない存在となってきている。Sean Malonery氏は8月に米国で開催されたLinux Worldでも講演し、Intelの次世代64bitCPU(IA-64)、MercedへのLinuxの対応にも力を入れていると語っている。実際IntelはIBM、HP、SGI等との合同プロジェクト「Trillian Project」で、IA-64上でLinuxを動作させるための積極的な支援を行なっている。IntelのLinuxへの対応を知るためには聞き逃せない講演となるはずだ。

 また、今回、インテルでは「インテルISPセミナー」と銘打ち、9月29日13:20から17:20まで、インテルのISP向け戦略や事例をプレゼンテーションする事になっている。入場は無料だが、事前登録が必要。このセミナーでは、TurboLinuxのISP向けの新規能Web/Mail Clustering Technologyについての解説もある。

IT業界をリードするカギとなるハイパーフォーマンスLinuxOS

  • ターボリナックスジャパン(株) 社長兼CEO Cliff Miller氏
  • 9月29日 13:20~14:20

 日本ではトップクラスのシェアを誇るTurboLinux。今回の講演ではLinuxのチューニング方法を、各ソフトウェア単体から、クラスタリングを利用したものまで語り、ビジネスのためのハイパフォーマンスなLinuxシステムの構築について解説する。

特別講演

 特別講演は、9月29日、9月30日 の2日間にわたって行なわれる。「VA Linux Systems創立者、社長兼CEO Larry M.Augustin氏」、「日本Linux協会会長 生越昌己氏」、「Caldera Systems 創立者、社長兼CEO Ransom H. Love氏」の3人が講演する。聴講は有料で、場所はいずれも「Hall 500」になる。

ビジネスへのオープンソース開発テクニックの利用

  • 米VA LiNUX System社 創立者、社長兼CEO Larry M.Augustin氏
  • 9月29日 14:50~15:50

 VA LiNUX SystemはLinuxを搭載したサーバ、ワークステーションおよびそのサポートを販売している。今回、展示会にも出展しており、日本への進出も気になるところだろう。

企業情報システムに押し寄せるLinux革命 - Linuxでビジネスは大きく変わる

  • 日本Linux協会会長 生越昌己氏
  • 9月29日 16:20~17:20

 日本Linux協会会長でもある生越昌己氏は、現在Linuxによる大規模なシステム構築を手掛けている。彼の実体験に基づく話から、実際にLinuxをビジネスで活用するためのポイントを見出す事ができるだろう。

OpenLinux - Linux for Business

  • Caldera Systems 創立者、社長兼CEO Ransom H. Love氏
  • 9月30日 10:20~11:20

 Caldera SystemsのOpen Linuxは、米国ではRed Hat Linuxに次ぐシェアを持つといわれる人気ディストリビューションである。日本ではアミュレット(市川充商店)が販売と日本語環境のサポートを行なっている。現在、Caldera SystemsではLinuxの産業界への普及に注力している。

コンファレンスプログラム

 コンファレンスプログラムはビジネストラックとテクノロジートラックの2トラックが用意され、9月30日に行なわれる。聴講は有料で、場所はビジネストラックが「Hall 500」、テクノロジートラックが「Hall 300」になる。

 ビジネストラックではパネルディスカッション、「日本オラクル」、「NEC」、「富士通」のLinuxへの対応方針を聞く事ができるだろう。

 テクノロジートラックでは、「オープンソース時代のソフトウェアパラダイム - テクニカルマネジメントの視点から」と題した、長くオープンソースに関わってきSRA岸田孝一副社長の講演で幕をあける。そのあとに、LinuxクラスタとJavaのクラスタにおける最新技術の動向について解説する「高性能クラスタコンピューティングとJAVA」、そしてLinux上で、フリーソフトをベースにJavaによるWebアプリケーションを開発した経験を踏まえて開発のポイントを説明するという「LinuxとJavaによるアプリケーション開発」、さらにLinuxの今後の日本語環境を知る事ができる「Linuxでの日本語環境の今後」、「Linuxの国際化」などの講演がある。

ワークショップ

 ワークショップは、9月29日、9月30日の2日間にわたって行なわれる。出展企業各社のLinuxへの取り組み、そしてその製品の活用方法についての説明がされる。

 聴講は無料で、場所は「東館 9F」の「903号室」か「904室」になる。用意される席は100席程度で先着順となっているので、興味があるワークショップについては早めに会場に行って待っていることをおすすめする。

BOF

 BOFは9月30日のみで、日本Linux協会による研究発表とセミナーとなっている。ディストリビューションから、カーネルハック、そしてコミュニティといったテーマで行なわれる。聴講は無料で、場所は「東館 9F 904室」になる。用意される席は100席程度で先着順となっているので、興味があるBOFについては早めに会場に行って待っていることをおすすめめする。

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