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World PC Expo 99レポートVol.2 「Robert Young氏基調講演」

1999年09月11日 16時43分更新

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 World PC Expo 99の最後の基調講演として、米Red hatのCEO、Robert Young氏が「Linuxがコンピュータ・ビジネスを変える」というテーマでの講演を行なった。

Young氏の基調講演上着を脱ぎ、演台の前に出て話す米Red hat社CEOのRobert Young氏

 まず、オープンソースがいかに素晴らしいものか、と思うに至った氏自身のさまざまな経験を語り、また「最初、オープンソースがビジネスになるということを、今私の周りに、そう我が社のトップにいる人々さえも理解してくれなかった」と、氏でさえも最初周囲の理解を得ることが、困難だったことを語った。

 そして、独立戦争の例をあげ、「革命には2つの重要な要素がある。革命を起こしたい人々、そして資金を提供する人々だ」と、オープンソースの世界と、それに対する投資の存在が今日のオープンソースの隆盛を招いたことを示した。

 「Linuxはオープンソースであるがゆえにバグも少なく、またその修正も容易である。ソースのないバイナリプログラムだけでは、安心して利用することはできない」と、100ドル以内で、しかもソースコードがついてくるLinuxの優位性を語った。

 また、「我々の相手は他のLinuxディストリビューションではない。Linux以外の広大な市場だ」としながらも、他のディストリビューションとの差別化としてスーパーマーケットの例を上げ「同じ商品を売っていても、サービスの違いで顧客の満足度には差が出る」とし、「Red Hatは顧客サービスに力を入れていく」という方針を語った。

 聴講者からの「日本におけるエンタープライズサポートやトレーニングはいつからはじまるか」という質問に対しては、「時期については未定だが、できる限り早くする」と述べるにとどまった。

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