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【Do Linux!に迫る】(その10) Linux技術者インタビュー

2001年02月11日 22時52分更新

文● 吉川

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[日刊アスキー] 先ほど気になったのですが、MOTを取得されていたということで、お仕事的にはUNIX系OSとはあまり関係がなかったと思うのですが、たとえばWindows系の技術者からLinux系の技術者になろうとするときに、難しい点などはあるのでしょうか?
[野尻氏] 突き詰めていくと、好きかどうかということになると思います。 それと、私がここまで来れたのは、LinuxのGUIをあまり使ってこなかったので、コマンドラインに慣れている、ということがひとつあると思います。それがよかったと思います。
つまり、「Linuxを勉強するにあたってはコマンドラインを使おう!」ということですね。GUIのツールは便利でいいと思いますが、ファイルのどこを書き換えたらどうなるのか? を知っておく必要があると思います。
ですから、やはり好きでないとだめかもしれません。あとは……、やはり本を買って勉強しないとダメですね。それは皆さん分かっていると思いますけれども。
[日刊アスキー] おすすめのLinux関連の本はありますか?
[野尻氏] 私が参考にしたのはもう古い本ですからねー。やっぱりトッパンの「Linux入門」です。 最初は私もファイルのリネームもできませんでした。Linuxにはリネームという類のコマンドがないんですね。MS-DOSでしたら、“ren”ですが。Linuxでは“mv”を使いますよね? でも当時はそれすらわからなくて。そんなレベルだったんです。でもLinux入門でとりあえずなんとかやっていました。それから、やはりメーリングリストは勉強になりました。
[日刊アスキー] Debianのメーリングリストですか?
[野尻氏] そうですね。私がラッキーだったのは、最初にDebianのメーリングリストに入っていたことかもしれません。Debianは最初から敷居が高いと言われていて、(今はそんなこともないのかも知れませんが)、少し分かってきたあたりからすごく楽しくなったのです。
今でも読んでいますが、とても勉強になります。
最初は泣きそうでした。なんでこんなことができないんだということで。メーリングリストで言っていることも分からなかったし。それまではMOTを取得していたりしましたが、コンピュータ関係で何かができずに悩むということはなかったのです。
でも何かの拍子に乗り越えたときから、ちょっとつまづいても、「これはこうかな?」と原因を探れるようになりました。
[日刊アスキー] 最初の分からないことだらけだった時期というのは、結局どういった原因があったのですか? どういうきっかけで、だんだん分かるようになってきたのでしょう?
[野尻氏] やはり、何にでもマニュアルがあるんだ! と思ったときに、結構“啓けた”のかもしれません。たとえ“cp”ひとつでもマニュアルを見る、と。それからは、マニュアルを読んで対処できるようになりました。
本になければ何もできないし、Webになければ何もできないという初心者の方も多いと思います。そんな時は、「マニュアルを見よう!」です。面倒くさがって読まない方もいると思うのですが、やはり何でもマニュアルに書いてあります。そこがWindowsとは違うところですよね。

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