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「Dice Linux」は8月末にリリース

1999年07月27日 00時00分更新

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 「Project Dice」によるDebian GNU/Linuxをベースとしたディストリビューション「Dice Linux」は8月末にリリースされることが明らかになった。

 「Dice Linux」は、Debian GNU/Linuxのサブセットとして開発されたもので、同ディストリビューションと100%の互換性を持つ。開発チームの「Project Dice」(Diceの由来は Debian Impressive Computing Environment)は、Debian GNU/Linuxのシステムの導入方法や配布形態のありかたを探究するために組織されたボランティアベースのプロジェクト。代表を務める北目拓郎氏をはじめ、鵜飼文敏氏、前原恵太氏、石川睦氏、大沢進氏、荒木靖宏氏、やまだあきら氏の計7人全員がDebian JP Projectの開発メンバーとなっている。また、アドバイザーとしてProject Vineの鈴木大輔氏も参加しているという。

 「Dice Linux」の特徴は、Debian GNU/Linuxの約数千からなる膨大な収録パッケージを厳選し、ソース、バイナリを含むCD-ROMが計2枚というコンパクトな容量としていること。また、Debian JP ProjectがDebianに提供した日本語環境なども収録されている。ベースとなるDebian GNU/Linuxのバージョンについては、Debianとしてのバージョンで開発を進めるのではなく、各個のdebについて検討される。よって、Debian 2.1(コードネームslink)ベースのdeb、potatoベースのdebのほか、アンオフィシャルのdebを採用する可能性もあるという。

 そのほか簡単インストーラによりインストール作業が行なえるので、dselectを使用することなくインストールできる。また、エディタ「dedit」 、メーラー「dmail」、やPPPツール「dppxp」などを含む、「Dice Tools(略称 dtools)」と呼ばれるツールを収録する。dtoolsはGPLのライセンスに従って配布される。また、商用アプリケーションのバンドルも検討しているという。具体的なバンドル製品は未定。

 まず8月末にPC/AT互換機版を提供し、その後、Alpha、Sparc、PowerPCにも対応する。なお、PC-98x1、FM-TOWNSについては、現在検討中という。配布方法は、雑誌の付録やftp/httpサイトからのダウンロードのほか、企業と提携して製品パッケージとして販売することなども予定している。

 これら、Dice Linuxの開発成果は、Debianにすべてフィードバックされる。フィードバックが成されたとき、またはこれを越える成果に発展したとき、失敗に終わったと判断したとき、Project Diceは解散されるという。

  • Dice リリースについて
  • Project Dice
  • ニュースリリースのURLに誤りがありました。関係者各位、また読者のみなさまに大変ご迷惑おかけいたしましたことを深くお詫び申し上げるとともに、ここに訂正させていただきます。

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