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Project Vine、『Vine Linux 0.9beta7』をテスト公開

1999年01月01日 00時00分更新

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日本語インストーラ付きの新しいLinuxディストリビューションとして注目される「Vine Linux」のベータ版が公開された。Vine Linuxは、Linuxの日本語環境構築パッケージ「PJE」の開発メンバーでもある、はねひでや氏ら6人で構成される「Project Vine」が開発する、新しい日本版Linuxディストリビューション。Red Hat Linuxがベースとなっているが、インストーラなどにも細かい改良がなされている。システムライブラリは「glibc 2.0.7+wcsmbs-0.4.x」を採用し日本語ロケールに対応、各コマンドのメッセージを日本語化する「日本語カタログ」機構も取り入れられている。Project Vineが独自に日本語化したNetscape Communicatorも含まれている。

Vine Linuxは、インターネットで公開されるほかは、1月24日発売の雑誌「Linux Japan」の付録CD-ROMに収録されるという。また、商用ソフトウェアをバンドルするなどした製品版の発売も検討されている。

[コメント]

いよいよVine Linuxが公開されました。まだベータ版のため、すべての人にお勧めするというわけにはいきませんが、私がインストールしてみた限りでは、大いに期待できると感じました。Vine Linuxは、有志が集まった個人グループ「Project Vine」によって開発が進められていますが、PJEで培った経験と高い技術力をバックに、商用ベースの製品を脅かすディストリビューションに成長する可能性を秘めています。1ユーザーとしては、こうした競争によって、より良いディストリビューションの選択肢が増えていくことは、大いに歓迎したいと思います。Vine Linux正式リリース後に、TurboLinuxなどの商用ディストリビューションメーカーがどのように「反撃」してくるのか、1999年の日本語Linuxディストリビューション市場は要注目です。(K)

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