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Social IMEの開発者にインタビュー

ゲームキャラから始まったWeb 2.0な日本語入力

2009年03月10日 06時00分更新

文● 岡本善隆/企画報道編集部

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就職後も続けていきたい
パーソナライズも視野に

――連文節変換、予測変換のエンジンは独自開発なのですか?

 連文節変換は「Anthy」(Linuxなどで用いられているフリーの日本語入力システム)で動かしています。予測変換に使っているエンジンは自前で、かな漢字変換の機能もありますが、文節区切りや登録単語の反映などが不十分なため、全面移行できていません。試しにデフォルトの変換も自前のエンジンに替えてみたところ、不足している機能を追加すればAnthy以上の変換精度を実現できそうです。

――変換に用いているサーバーはどういうスペックですか?

 CPUはCore 2 Quad Q6600、メモリは4GB という普通のPCです。もちろん、今後のユーザー数の増加によっては増強が必要となるかもしれません。ただ普通のPC常駐型のIMEと違って、リソースをすべて変換に使用できるのでかなり有利です。

――4月からは就職されて仕事のかたわら、運営されていくようですが、今後の方向性などは決まっていますか? また、かな漢字変換は今後どのように進化していくと考えられてますか。

 会社との折り合いもあるので、今のところはどうなるかはわかりません。開発自体は長い目で見て続けていきたいと考えています。開発の方向性としては、まずは不具合や必要な機能の実装、それから新機能の実装といったことが考えられます。IMEとしての完成度を高めつつ、ソーシャルならではのメリットを追求していきたいです。

 日本語の変換をソーシャルにするという方向性は、今後重要になっていくと思います。辞書の共同管理や変換精度の面でもできることはまだまだあります。変換のパーソナライズやタイプミスの補正なども、ログデータが溜まれば溜まるほど作りやすくなります。また他のWebサイトとの連携も考えています。たとえばmixiのコミュニティごとに(異なる)辞書を利用可能にしたり、OpenIDを使って他のサイトのIDでログインできるようにしたいと考えています。

――ありがとうございました。

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