DVカメラに迫る動画レベルを実現したS001
では、ここからは具体的な作例を見ていきながら機能も紹介しよう。
S001のポイントは撮影した後も楽しめることだ。例えばデジタルカメラ用途でmicroSDに保存する際、自動的に本体の「ミニフォト」フォルダに30万画素サイズの小さな写真を保存してくれる。つまり、メモリカードの800万画素サイズとは別に、640×480ピクセルに自動的にリサイズしてくれるのだ。メモリカードを抜いても写真を見ることができるし、友人へのメール添付やブログアップロードの際には、むしろこのサイズの方が使い勝手がよい。気の利いた機能である。
また撮影した写真から顔を認識して写真をソートしてくれたり、「PhotoFix」というワンタッチの画像補整機能が搭載されていたり、写真を撮るところ、撮った後の活用まで含めて、高いクオリティの写真操作が可能だ。
そして最後に、動画撮影。他の端末とは一線を画す、美しいくっきりとした動画撮影が可能な点には驚いた。VGAサイズでの撮影で、太陽がきらきら光る噴水の水面と、空から地上へのパンの映像だ。
動画作例
同じサイズで比較すると、S001のVGA動画がずば抜けて美しい映像を記録している。VGAサイズの動画は、PC上で再生しても、一昔前のDVカメラに迫る画質。最近HD動画撮影対応のコンパクトデジカメが増えてきたが、このケータイでももう少し大きいサイズの動画が撮影できたら良かったのに、と感じた。
というのも、Cyber-shotケータイからソニーの薄型テレビBRAVIAに、直接写真付きメールを届けるサービス「〈ブラビア〉ポストカード」が始まっているからだ。メール添付でも自宅ででもよいのだが、ちょっと撮影したケータイ動画が高画質で楽しめたら、また新たなケータイデジカメの世界が開けたのではないか。
そしてもう1つ注文をつけると、今回挙げた他の2機種は側面にmicroSDカードスロットが付いているのに対し、S001は電池蓋の内側にあり、挿入は電池パックをつけたまま可能だが、抜き取るときにはどうしても電池パックを取り出さなければならない。確かに端末内で楽しんだり、端末から各種サービスに送信する事は可能だが、せっかくデジタルカメラ性を打ち出すなら、メモリカードの取り外しやすさもデザインに入れて置いて欲しかったところだ。