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コンパクトデジカメはもういらない?

最新ケータイ、カメラNo.1はコレだ【前編】

2009年03月05日 14時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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色の再現力が高く液晶も美しい

 W63CAはデジカメらしい機能が満載だ。まず最近のケータイカメラには当然のように入っているフェイスフォーカス機能。複数人でもきちんと顔を捕捉してそこにピントを合わせてくれる。最大9人まで対応するため、広角で記念写真を撮る時にもピッタリだ。

【作例1】デジカメスタイルで縦長に撮影した場合でも、記録されるのは横位置の画像になってしまうのは惜しい。冬のよく晴れた空もきれいに映っている

 そしてオートリサイズズームは素晴らしい。800万画素の状態でデジタルズームをすると、自動的に画像が劣化しない画素数、つまり500万画素サイズからVGAサイズまで段階的に画像サイズを落としながらズームをしてくれる。よくデジタルズームで撮影して汚い画像が残ってしまうことがあるが、W63CAならその心配はない。

【作例2】コケや石畳のテクスチャがキレイに表現されている。暗いところをずばっと黒くして、くっきりした印象を与えてくれる。有機ELディスプレイで見ると、さらにこの傾向が強まる印象

【作例3】淡い色の輪郭もきちんと表現してくれるから心地よい。色のグラデーションの再現もチェック

 写真を撮影していても、撮った写真を見ていても思うことだが、液晶の美しさには惹かれる。3.1型の有機ELディスプレイは、発色が鮮やかな点。パソコンに取り込んでみるとそうでもないのだが、W63CAのディスプレイで見ると、ちょっと色が濃すぎる印象を持った。

【作例4】暗いところにワインレッドの実がついている、悪い条件ながら、逆光補正で実が浮き上がってきた。ライティングしているような画像処理をしてくれるので、対象物が決まっているときには活用してみると良いだろう

【作例5】夜のイルミネーションがある広場。後のSoftBank 930SHと比較してもらうとわかるのだが、逆光補正をかけると暗いはずの床面までくっきり写ってしまった。これは明らかに不自然な写真である

 1点不便だったのは、マクロ撮影。いちいち、メニューからマクロをONにしなければならないのだが、最近では料理や小物など、日常生活における手近なモノを撮る使い方が多い場合、なかなかピントが合わず苦労することになりそうだ。せっかくのオートフォーカスなので、切り替えを気にすることなく使える設定があっても良かったかもしれない。

【作例】室内のフルーツ。電球色の電球型蛍光灯の下で。逆行補正をOFFにしたときの影の表現には惹かれるモノがある

 次ページではSoftbank 930SHを紹介

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