自然な段差やチルト機構は継承
続いて、Professional2と変わらない部分について見ていこう。まず、キーの各列に段差を付けるとともに、キーに指が自然に届くシリンドリカルステップスカルプチャを採用した打ちやすいキーボード面はそのまま引き継がれている。また、キーボードの傾きを3段階に切り替えられるチルト機能も、上位機種ならではの配慮だろう(Liteは2段階)。
キートップ面が使っているうちに削れて薄くならないよう、刻印に耐久性の高いサブリメーション印刷(昇華印刷)が用いられている点も同様だ。それでも汚れたり薄くなってしまった場合に備えて、交換用の部品も販売されている。使い慣れた万年筆のように、長く愛用できるためのサービスを用意しているというのも、HHKBならではだ。
Professionalならではの上質へのこだわり
さて、気になる使用感だが、右Shiftキー以外については文句なく快適といえる。なにより、Lite2よりもキーを押下したときのぶれがなく、安定してタイピングできるので疲れない。一度使うとLite2のキーボードがチャチに感じてしまうほどだ。音もLite2のようなカチャカチャという音ではなく、カカカカカと小気味よい。押下圧はLite2の55gに比べて45gと軽くなっており、適度にタッチ感も得られる。よく使うCtrlキーがAキーの左にあるのも手になじむ。
変換キー、無変換キーも使えるので、Windowsでの利用も快適だ。Lite2と比べて右Fnキーの位置、変換キーと無変換キーの大きさがやや小さめなのが気になるものの、しばらく使えばなれてしまうだろう。
PCのコモディティ化が進み、キーボードもコストダウンが激しい部品となってしまった。そうしたなか、上質へのこだわりが感じられるHHKBは、持つ喜びを感じられる製品だ。
PFU
PFU Happy Hacking Keyboard Professional JP
価格(税込)●2万4990円(PFUダイレクト価格)