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あなたのお金の攻め方守り方を知る

MS Moneyで資産の流れを把握しよう

2009年02月20日 08時00分更新

文● 秋山文野

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資産の増減、投資の成否の状況をソフトがレポートしてくれる

 ポートフォリオ(資産の一覧)からは、株式のように価値が変化する資産の最新価格を更新できる。ネット上の株価のため、リアルタイム株価の20分遅れとなる。こまめに状況をチェックしたい金融資産については、口座を「お気に入りの資産」に登録しておくとホーム画面に表示される。帰宅後にまず本日の成績を確かめたい、という場合に便利だ。

ポートフォリオ画面

「ポートフォリオ」には保有する資産のほか、比較対象となる指数や投資を検討中の商品を銘柄一覧に登録して、日々の価格をチェックできる

売買の損益を計算

ポートフォリオ管理の「売買益の資産」を使って、資産を売買する前に売却価格を元に損益を計算してみる

 口座を登録し、明細をダウンロードしたら、資産同士の関連付けを行なう。たとえばクレジットカードを使って買い物をすると、未払いの買い物という負の資産が増える。毎月の支払日に銀行口座からカード代金の支払いが行なわれると、銀行からカードへ「資産間移動」が起き、預貯金が減ってカードの負債がクリアになる。こうした関連付けを、銀行口座の明細をチェックして設定するのだ。証券口座へ投資資金を振り込んだり、ローンの支払いを行なった場合にも同じ。一度関連付けを設定すれば、同じ名称の取引は次回から資産間移動として扱われるようになる。

 こうして登録した資産の明細を1カ月以上は溜めると、今度は投資に活かせるようになる。Money Plusでは1カ月単位ですべての資産の状況をまとめた「レポート」を作成するからだ。

月ごとに作成される「レポート」

月ごとに作成される「レポート」。ここで資産の種類や投資の占める割合、運用実績などをチェックできてこそ、Money Plusの意味があるというもの。レポートが作成されるまで、資産の種類や明細を溜めることが重要だ

 ここに含まれる「投資別運用実績」レポートで取得価格からの利益、損失をチェックできるし、「月間報告」では保有する投資資産全体の中から値上がり率の高いものを知らせてくれる。「価格の履歴」をチェックして、日経225など設定した指数と比較しながら価格の推移を確認することも可能だ。

 こうした複数のレポートを比較して、投資の成績をチェックしていく。たとえば月間報告で「純資産」の総額は増えていないのに「資産のレポート」では資産に占める投資の割合が増えているとしたら、投資に回した金額が増えたにも関わらず、実績は上がっていないことを意味する。そして「資産を増やすのに役立っているか?」「運用成績のよい(悪い)投資はどれか」といったことを洗い出せるのだ。

「プランナー」

大きな買い物の前には「プランナー」でローンのシミュレーションを実行。ローンを組んだら、それも資産に登録する

 また、Windowsの通知領域(タスクトレイの右エリア)から資産の最新状況をチェックできる「インサイト」機能も便利である。インサイト機能は3種類あり、「支払い予定」では重要な振り込みなどの予定を表示する。「キャッシュフロー」では入出金が発生した口座を知らせてくれるので、銀行口座から引き落としや入金をチェックするのに便利。「支出メーター」では、費目ごとに設定した予算と、実際に使った額との比較を行えるので、クレジットカードの使用額に限度を設け、明細を更新して使いすぎを防ぐといったことに使える。

「インサイト」

重要な支払いを「支払いの設定」に登録しておくと、Money Plusを起動していなくても「インサイト」で支払日を警告くれる

 日々のレシートを1枚ずつ家計簿につけることに必死になってもそれで管理できるのは現金だけだ。Money Plusを活用して、個人のお金の流れ全体を把握する方が長期的に資産を築くのに役立つだろう。

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