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不況時代、Windows 7 法人向けキャンペーンの意図は?

2009年02月19日 11時05分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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企業ユーザーに難しい決断を迫る Windows 7

中川哲本部長

Windows 7の法人ユーザー向けキャンペーンを説明する、マイクロソフト コマーシャルWindows本部 中川哲本部長

 今回のキャンペーンをシンプルに考えると、Windows 7のアップグレードを早期に決断すればお得、ということになる。OSの乗り換えには、多くの労力やリスクが伴う。これらを考えると製品版が登場した後に、じっくりWindows 7の評判を見てから決断するのが最善の策であろう。

 ただ今回のキャンペーンを利用すれば割安にアップグレードの権利を手に入れられる。つまりャンペーン期間中にリスクを取って乗り換えを決意すれば、それに対してのインセンティブとして割安にWindows 7に乗り換えられるというわけだ。

 もちろんマイクロソフトとしても、幅広いベータ版の配布、さらには今回発表されたWindows Vista/7互換性検証ラボを提供し、企業ユーザーがアップグレードを決断するリスクの軽減できる環境を提供している。またWebサイトにおいて開発者やIT管理者向けにフォーラムを開設し、情報提供も積極的に行っていくとしている。これらを活用しWindows 7への移行を決断できれば、今回のキャンペーンを活用するメリットは十分にある。

 一方マイクロソフト側からは、企業ユーザーに対して早期にWindows 7を普及させたいという意図も当然あるだろう。セブン-イレブン・ジャパンが5000台の社内PCに対して展開するなど、Windows Vistaを大規模に展開する事例も見られるようになったが、一方で未だに多くの企業がXPを現役で使っている現実がある。

 このように特に企業ユーザーにおいて、旧OSから新OSへの切り替えは慎重になりつつある。こうしたユーザーに対してソフトウェアアシュアランスの購入期限延長や割引価格といった特典を提供することで、Windows 7への移行を促進しようというわけだ。

 Windows XPも発売から8年目となり、サポート期間の問題もユーザーには気になるところだろう。これらを考えると、Vistaをスキップした企業でも、Windows 7には乗り換えざるを得ないと判断しても不思議ではない。ただ一方で世界同時不況によるITコスト削減の圧力は日々強まっており、アップグレードコストの負担は重くのしかかる。今回のキャンペーンを利用すればコスト負担を削減することは可能だが、それでも中〜大企業がクライアントPCのOSを一斉にリプレースすることに対して、社内の理解を得られるかどうかは微妙なところだ。Windows 7は企業ユーザーに対して、IT投資の難しい判断を迫るものになりそうだ。

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