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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第42回

ねたミシュランの中の人が語る「金と更新と情報」

2009年02月13日 09時00分更新

文● 古田雄介

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ネットも川越も愛しております

―― ネットに10年以上親しんでいる人として、ネットの現状で気になっていることはありますか?

ksn やっぱり、低年齢化が怖いですね、精神年齢的な意味で。昔はある程度知識がある人じゃないとウェブができなかったんですけど、どんどん敷居が下がってきていますからね。

 今のウェブの中心は俺ら(20代後半~30代)くらいの年齢だと思いますが、この世代ってあまりアクティブじゃないじゃないですか。そこで、もっと若い世代がガンガン推し進めていって、色々とカラーを変えていくのは怖い。あと、会社を退職して暇になった中高年が増えてくるのも怖いですね。

―― これまでもその傾向があったと思いますが、途中でネットに関心が薄れたことはないですか?

ksn ならなかったですね。基本的にネット好きなんです。というより、生活の一部という感じです。多分、酒とネットがなくなったら生きていけないレベルです(笑)

―― 少し前から、ネットを規制したり許可制にしたりしようという意見が出てくるようになりました。万一実現したら生存の危機ですね。

ksn でも、それは実現しないと思いますよ。政府が介入してネットを整えるというのなら、本当に最初期の段階で規制すべきだったんです。今のネットは無法地帯なので、この状態で手出しするのは不可能でしょう。もう手遅れですよ。強引に規制を推し進めたら、ネット住民は黙っていないでしょう。

 今インターネットで力を持っているのは、政府や企業ではなく、無数の匿名の民意じゃないですか。チリが積もって山となっているんですよね。その山をどかすのは無理。やるんだったら、まっさらな状態のときに国会みたいな枠組みを作っておくべきだったと思います。

―― 最後に、今回の取材場所はksnさんから埼玉県川越市を指定されました。その理由があるんですよね?

ksn 「権威失墜する中国のアキバ」という記事で、「凋落した北京の電脳街、中関村」を紹介するのに、「都心部から遠すぎる」というイメージで川越を引き合いに出されたのを見たんですよ。もうね、「お前、来たことあんのかよ」と。「ちょっと来てみろよ」と(笑) 別に俺、川越市民でもなんでもないんですけどね

取材したのは平日の夜だったが、川越駅周辺は確かに賑わっていた


筆者紹介──古田雄介


古田雄介

 元建設現場監督&元葬儀業者&現古銭マニア&毎週仕事で秋葉原と都内量販店に足繁く通う毎日を送る現デジタルライター。「古田雄介のブログ」では、皆さんのお勧めサイトを募集中です。




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