~ ブレード&仮想化のホンネ ~ 今度はストレージが欲しくなっちゃった!
ブレード&仮想化2 稼働編「夢見たのはこの環境だ!」
2009年03月04日 08時00分更新
速いアクセス、SASのマルチパスもバッチリ
ストレージが用意できたので、早速仮想マシンを1台用意して、CentOS 5.2の64bit版をインストールしてみた。何の問題もなく、インストールは完了。「現状編」に書いたように、仮想マシン上でのディスクアクセスの改善は最大関心事でもあるので、早速調査してみることにした。VIClientで仮想マシンのコンソールからログインし、以下のコマンドを実行してみた。
time dd if=/dev/zero of=5GB bs=1MB count=5000
測定誤差や、状態変化による揺れを勘案し、数度計測を行なった結果、平均して185MB/秒の速度で書き込みが行なえた。結構驚異的な数字だ。もともとHDDがSASで15000rpmの高速タイプであることに加え、RAID5による分散書き込みが功を奏しているのだろう。いずれにせよ、ドライブ単品より全然速いこの結果に弊社でも購入決定だ!(但し予算が確保できれば)
ちなみに、試しにSATAのドライブを入れてみたが、IBM BladeCenter S SAS RAIDコントローラー・モジュールは対応していないようだ。管理モジュールの画面では、SATAのドライブが挿入されたことを認識するものの、IBM Storage Configuration ManagerではSATAのドライブは表示されず無視される。弊社のBladeCenter SのHDDはすべてSATAなので(予算の関係 ^_^;)、SASのHDDも同時に調達の必要がありそうだ。
VIClientのConfigurationタブでStorageを選択し、詳細な状況を見てみると、Pathsの項目のTotalの値が2となっていることを発見。VMwareは、SAS SWが冗長化されていて、当該ストレージへアクセスする経路が2つあることを自動的に認識していたのだ。
本当にIBM BladeCenter S SAS RAIDコントローラー・モジュールが1台故障しても、運用に支障をきたさないか、実験してみることにした。借用機材だし(いや、自分の機材でもだが)実際にIBM BladeCenter S SAS RAIDコントローラー・モジュールを物理破壊するわけにもいかないので、2つあるIBM BladeCenter S SAS RAIDコントローラー・モジュールの片方を活電状態で抜いてみることにした。
I/Oスロット3番に入っていたほうを抜いてみたが、VMwareは何事もなかったように動く。先のVIClientのStorageの画面をリフレッシュしていると、少し間を置いて、Brokenの値が0から1に変わり、IBM BladeCenter S SAS RAIDコントローラー・モジュールの1台が使えない状況であることを認識している。
この状況下で、先に行なったddによるテストをしたところ、平均167MB/秒といった結果となった。これは、逆に言えばVMwareによりSASのマルチパスが利用されており、速度向上につながっていることを証明している。
次ページ「共有ドライブも問題なし」に続く
この連載の記事
-
第5回
ソフトウェア・仮想化
ブレード&仮想化2 設定編「各モジュールに電流が」 -
第4回
ソフトウェア・仮想化
ブレード&仮想化2 現状編「事件は現場で起こってる」 -
第3回
ソフトウェア・仮想化
ブレード&仮想化 稼動編「ソフト代まで考えてなかった」 -
第2回
ソフトウェア・仮想化
ブレード&仮想化 導入設置編「こんな時笑ってしまうのはナゼ」 -
第1回
ソフトウェア・仮想化
ブレード&仮想化 現状分析編「絵にかいたような絶体絶命だ」 -
ソフトウェア・仮想化
会社引っ越し ブレードで仮想化大作戦目次 - この連載の一覧へ