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初めてからの自転車生活 第3回

続・色々あります、自転車の種類

2009年02月04日 20時00分更新

文● 樋山 淳

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トラックレーサー

 さて、競技人口や全体の興行成績、優勝賞金を見れば、間違いなくロードレースに続くのがトラックレース、そのトラックレースで使用されるのがトラックレーサーと呼ばれる自転車です。

 ちなみにトラックレースといわれて、ピンと来ない人も競輪と言われればわかるでしょうが、いわゆるトラックをぐるぐる回るアレです。日本では、ロードレースよりもメジャー(?)な競技であり、大学や高校にも競輪の部活などがあったりします。

FUJIのFEATHERというモデル。プライスは完成車で7万1400円となっています。トラックレーサーの魅力はそのシンプル感にあるといっても過言ではありませんが、個人的には乗るより眺めている方が楽しいです(東京は坂道多いしね)

 さて、そのトラックレーサーですが、ある意味今のスポーツタイプの自転車の元祖、始祖ともいえる自転車であり、構造も相当単純です。

 まず、ブレーキがありません。そして車軸とギアが固定されており、いわゆるタイヤが回るとそれにつられてギアまで回るので結構疲れたりします。ブレーキがないので、止まるときはペダルを逆に踏んで止まるか、そのままダラダラ走って止まるかのふたつしかなく、初めて乗るとまず間違いなくコケるんじゃないでしょうか(ちなみに私はコケそうになりましたが、なんとか踏ん張りました)。

 近年、このトラックレーサーが若者のトレンド・アイテムとして流行かけた事がありました。理由は構造が単純で、ロードバイクほどのお値段を張らなくても購入でき、また壊れにくいという長所があったりや、トレンドアイテムとして各種マスコミで取り上げられたというのが主な要因です。ただし、この自転車で行動を走るのは基本的に違法です。

 道路交通法では、基本的に制動機付きのものでない限りは公道での走行は禁止となっており、もしこのトラックレーサーで街を闊歩したければ、必ずブレーキを付けなければなりません。まぁ、結局現状ではすっかりその流行もどっかに行っちゃって、忘れ去られた存在になりつつあります。

 無論、自転車としてはある意味ロードバイクとは真逆の方向に行っているトラックレーサーは完成された自転車であり、個人的にも1台欲しい自転車ではありますけど……。

シクロクロス車

 シクロクロス車(英語ではサイクロクロス)はシクロクロスレースに使用される自転車です。

 元々はロードレースをベースにしていますが、オフ(っていうか、ほとんどドロみたいな道を走ります)も走るので、太いタイヤにカンチレバーブレーキ(MTBなどに使用されるドロなどがつまりにくいブレーキシステム)を使用したりとON/OFF両方での使用ができるようになっているのが特徴です。

 日本ではこのシクロクロス車自体がマイナーであり、実際通勤で使っている人もそれほど多くないので、走っているのを見るのも珍しいのではないでしょうか。

これはFELTのF35Xというモデル。プライスは19万7400円と、シクロクロスにしては結構高めの値段です。しかし、即レースにも使用できるほどのレベルなのでこれはこれで仕方ないかも知れません

 とはいえ、フレームの素材がクロモリ(クロームモリブデン鋼と呼ばれる非常に固く粘りのある鉄素材)が使用されている関係上、それほど値段も張らず、また耐久性や雨などでぬれた路面に対しても強いので、近年シクロクロス車を購入している人が増えています。

(次のページへ続く)

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