縮小された通知領域
Windows 7の通知領域。アイコンは少ししかなく、すっきりしている
Vistaの通知領域。アプリケーションやサービスのアイコンが雑多に並ぶ
XPの通知領域。雑多な点はVistaと同様
タスクバーをごちゃごちゃと分かりにくくさせる大きな要因が、「通知領域」（タスクトレイ）である。シンプルさを追求したと思われるWindows 7のタスクバーでは、ここにも大きなメスが入れられた。なんと初期状態では、アイコン2つと時計しか表示されないのだ。
初期状態で表示されるアイコンは、「ネットワーク」と「Action Center」（Vistaでのセキュリティセンター）の2つだけ。それ以外のアイコンは、通知領域の左にある［▲］マークをクリックして表示されるダイアログにまとめられている。
もちろん、「どうしても表示させておきたい」というアイコンがあれば、カスタマイズで表示させられる。決して通知領域アイコンがなくなったわけではないので、Windows 7に移行する際には覚えておこう。なお、通知領域アイコンの設定画面自体も、大きく見やすい物に変更された。
Windows 7での通知領域のカスタマイズ画面。アイコンの名前とテキストが表示され、従来より分かりやすい
タスクバーの新機能 ジャンプリスト
エクスプローラーのジャンプリスト。よく使うフォルダーへのショートカットが並ぶ
従来にないタスクバーの新機能が「ジャンプリスト」だ。タスクバー上のアイコンを右クリックすると、そのアイコンに関するタスクを一覧表示して、直接選べる機能である。
例えば、エクスプローラーのジャンプリストでは「よく使うフォルダー」が、Internet Explorer 8のジャンプリストでは「履歴」が表示されるといった具合だ。Windows Media Player 12のジャンプリストでは、簡単な再生操作もできる。
Internet Explorer 8のジャンプリストでは表示履歴が一覧でき、目当てのページへ素早くアクセスできる
ジャンプリストはアプリケーション側の対応が必要なので、現状ではWindows 7の一部機能以外は使えない。通知領域が整理された点も考えると、現在通知領域アイコンから操作していたアプリケーションなどは、同様の機能をジャンプリストに移行する方向に進むかもしれない。今後登場するWindows 7対応アプリケーションでの活用を期待したい。
スタートメニュー 履歴がアプリケーションごとに
Windows 7のスタートメニュー。Vistaとあまり違わないように見える
Vistaのスタートメニュー。メニュー表示方法が大きく変わり、操作しやすくなった
XPのスタートメニュー。右側にフォルダーや設定へのリンクが並ぶようになった。メニューの表示方法はWindows 95から変わっていない
スタートメニューはVistaで大きく変更されたこともあってか、Windows 7ではあまり変更されていない。パッと見た目で分かる違いは、右側から設定関連の項目が減ったのと、Vistaでは右下に赤い「オフ」ボタンと「ロック」ボタンが並んでいたところが、「シャットダウン」ボタンひとつにまとめられたくらいか。右下ボタンの整理は、誤クリックによる意図しない動作を避けるためではないかと推測される。
Windows 7のスタートメニューで大きな変更点は、アプリケーションごとに「最近使った項目」を表示できたり、主要なタスクを一覧できる機能が追加された点があげられる。
例えば「ペイント」の右横にある三角マークをクリックすると、最近ペイントで開いたファイルの履歴が表示される。また「はじめに」（Vistaでのウェルカムセンター）の場合は、ウインドウを開かなくても各タスクを直接選択できる。
「ペイント」の場合、最近のファイル履歴が表示される
各種設定項目への窓口となる「はじめに」では、タスクから直接個々の機能に飛べる
次回は、新機能が搭載された「エクスプローラー」を中心に紹介しよう。
