SunSpiderによるJavaScriptベンチマーク結果。グラフが短いほど高速
Lunascapeが最速奪還！
今回もこれまでと同じように、アップルのWebKit開発チームによる「SunSpider JavaScript Banchmark」（関連サイト）によるベンチマークテストを実施した。テストに使ったマシンは、筆者のThinkPad X31（Pentium M 1.70GHz、1.5GBメモリー、Windows XP Pro）である。
Lunascape5 RCはGeckoとWebKitの両方でさらなる高速化を果たした。Geckoの成績はβ版に比べてわずかに速くなったぐらいだが、α版で果たしたJavaScript処理最速の座を「Google Chrome」から奪還した。
また、WebKitでの表示速度の改善がめざましく、同じWebKitを使ったGoogle Chromeよりは遅いが、本家であるSafariよりも速い結果になった。
Geckoを使うか、WebKitを使うかはユーザー次第だが、ブラウザーの対応を考えると選択肢があるのは喜ばしい。ましてや、これほど高速ならば文句の付けようがない。使ってみた感じでは、製品候補だけあって安定度も抜群に良くなっている。正式版のリリースが待ち遠しい。
IE8もOperaやSafariをライバル視？
一方のIE8であるが、β2から比べてなんと30％もJavaScriptの処理速度が向上している。昨今の爆速ブラウザーに比べると若干見劣りするのだが、それでも一昔前のブラウザーからすれば驚くべき進歩を遂げている。
IE7のもっさり感に嫌気がさした人も、IE8ならば十分満足できるはずだ。なんといっても、世界で最も普及しているブラウザーであり、積極的にブラウザーを変えない人からすれば大きな進歩だ。
それにしても、IE8までがRC1でここまで成績を伸ばすとは思わなかった。これまでシェアを武器にブラウザー速度競争とは比較的距離を置いているように見えたIE8だが、ベンチマークテストの結果を見ると、JavaScriptの処理速度改善にかなり力を注いだようだ。
Firefox、Opera、Safariからブックマークをインポート可能。乗り換えユーザーの奪回を目指している？
今回IE8をインストールして気がついたのだが、初回起動時のブックマークインポートで、「Firefox」に加えて「Opera」や「Safari」までもがリストに加わっていた。これは昨今の爆速ブラウザーをライバルと認め、それでもなおIE8の出来に相当の自信があるということだろうか。
